2013 Fiscal Year Research-status Report
効率的第四級炭素構築反応を活用するインドール二量体アルカロイドの立体選択的合成
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24590032
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
川崎 知己 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (70161304)
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Keywords | 有機化学 / 合成化学 / 薬学 |
Research Abstract |
初年度に、2連続第四級炭素を含有する天然物chimonanthine、WIN 64821とcommunesin Fの全合成研究における鍵合成中間体へのアプローチを検討した。当初の計画した官能基変換反応で、2連続第四級炭素の隣接位で大きな立体障害が問題となった。これを回避する方法として天然物の環状骨格の一部を含有する2-アリル-3-インドリノンを用いることとした。目的の2連続第四級炭素をもつ2-インドリノンの合成をオレフィン化-異性化-Claizen転位のジアステレオ選択的連続反応で達成した。この環構造を含有するタイプの連続反応に関する情報がなかったため、その一般性と適用範囲を明らかにした。現在、表題天然物chimonanthineやcommunesin Fの2連続第四級炭素の構築とその全炭素数を揃えた骨格合成を完成した。なお、chimonanthineの全合成はトリプタミンにチオニウム活性種を用いる別ルートで達成したので、今後、窒素官能基の導入、環再構築などを通してcommunesin Fの全合成に取り組む。 関連研究として2連続第四級炭素を含有化合物5-N-acetylardeeminおよびroquefortineの誘導体合成と生物活性評価を検討した。このうち2位および12位の置換基をもつ5-N-acetylardeemin誘導体のABCB1(P-糖タンパク質)やABCG2(乳癌耐性タンパク質)の阻害活性を評価し、その構造活性相関を明らかにした。天然物自体や評価化合物ベラパミルより強力なABCトランスポーター阻害活性を発現するものを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた合成計画に問題が生じ、合成ルートの変更、再計画した合成ルートに載せることができ、一応この問題の解決策は取れたので目的の天然物合成を今年度内に達成したい。関連する2連続第四級炭素含有化合物の合成・生物活性研究では、多くの研究成果が得られた。なお、計画していた人材数(大学院生、学部生)に変更があったため、状況を改善する。
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Strategy for Future Research Activity |
2連続第四級炭素を含有する天然物の全合成において、chimonanthineの合成はトリプタミンとチオニウム活性種との反応を用いる高効率的方法で達成したので、WIN 64821はその合成手法で別途展開する。また、アザ-Claisen転位を鍵反応とするアリール化による第四級炭素構築法の開発およびイミノ化反応に誘起する連続反応の開発と3a-アザピロロインドールの全合成の研究課題も前述のチオニウム活性種との反応で解決できたので、本年度は、チオニウム活性種との反応では合成困難な天然物communesin Fとroquefortine、novofumigatamideの合成とその生物活性評価を中心に検討を進める。これらの課題は人材を確保し予定通り進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会参加旅費、謝金などは大学の経費で賄えたため。 次年度は、物品費などとして適切に利用し研究成果に繋げ、学術論文など研究成果の公開費に使用する。
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Research Products
(4 results)