2013 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ波照射下アザ電子環状反応を活用する縮合複素環天然物の全合成と医薬素材探索
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24590040
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
日比野 俐 福山大学, 薬学部, 教授 (60112885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町支 臣成 福山大学, 薬学部, 教授 (10248297)
波多江 典之 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (30449912)
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Keywords | マイクロ波 / アザ電子環状反応 / dichotomine A / dichotomide I / dichotomide II / kalasinamid / cassiarin C / scorpinone |
Research Abstract |
(1) Dichotomie I及びMarinacarboline A-Dの最初の全合成を達成した成果を学術論文誌に公表した(Heterocycles, 87, 357-368 (2013))。また、国内学会はもとより、国際学会:44th World Chemistry Congress (IUPAC2013)において、2013年8月にイスタンブール(トルコ)でも研究成果を発表した。 (2) (S)-(-)-Dichotomine A及び(+)-Dichotomide IIの不斉全合成を達成した成果を学術論文誌に公表した(Eur. J. Org. Chem., 2013, 1805-1810)。また、国内学会はもとより、国際学会:44th World Chemistry Congress (IUPAC2013)において、2013年8月にイスタンブール(トルコ)で成果を発表した。 (3) Benzo[c]phenthridine alkaloid Terihanine及びIsoterihanineの全合成は、本法の活用により達成したので抗腫瘍活性評価を評価した。日本薬学会第132年会等で発表する機会を持つとともに、学術論文誌に公表した (Heterocycles, 88, 297-308 (2014)。 (4) Pyridochromon構造のCassiarin Cの全合成はラセミ体としての全合成を達成し、第43回複素環化学討論会及び日本薬学会中国四国支部大会等で発表する機会を持った。また、(±)-Cassiarin Cの最初の全合成に関する成果を学術雑誌に公表した (Heterocycles, 89, 427-435 (2014))。さらに、不斉全合成については、2種のキラル合成素子を活用して chromanone構造を合成して最終段階まで進行している。しかし、旋光度の数値が違いすぎることが分かった。そこで、現在改良不斉全合成を推進中である。 (5) Phenanthridine alkaloid Asiaticumine Aは、各種の学会にて成果を発表しつつ、3環性構造の合成を再検討し、不斉全合成へ向けて推進中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) β-カルボリンアルカロイド dichotomide I及び marinacarboline A-Dの5種の最初の全合成を達成した。国内及び国際学会での発表を実施し、学術論文誌に成果を公表した(Heterocycles, 87, 357-368 (2013))。 (2) β-カルボリンアルカロイド(S)-(-)-dichotomine A及びそのエナンチオマーの全合成を達成した。さらに、 (S)-(-)-dichotomine A及びそのエナンチオマーを原料として、(-)-dichotomide II及び (+)-dichotomide IIの全合成に成功した。その成果は、国内及び国際学会で発表するとともに、学術論文誌に公表した(Eur. J. Org. Chem., 2013, 1805-1810)。 (3) Pyridochromon構造の Casiarin Cは、(±)-Cassiarin Cの最初の全合成を達成した。成果は、国内学会にて発表した。その成果は、学術論文誌に公表した(Heterocycles, 89, 427-435 (2014))。国際学会での発表は、平成26年度に予定している。 (4) Benzo[c]phenannthridine alkaloid Terihanine及び Isoterihanineの全合成は学会発表し、学術論文誌に公表した((Heterocycles, 88, 297-308 (2014))。国際学会での発表は、平成26年度に発表を計画している。さらに、すでに全合成が完了している同種アルカロイドと共に抗腫瘍活性を評価した結果は、平成26年度に学術論文誌に投稿を計画している。 (5) 1-Azaanthraquinone構造のKalasinamide, Marcanine, Geovanineの全合成は学会発表を終え、学術論文誌に投稿を計画中である。 (6) 2-Azaanthraqinone構造のScorpinoneの全合成は完了しているので、以前発表した全合成(Tetrahedron Lett., 49, 3725-3728 (2008))と一緒にして詳報として学術論文誌に公表を計画している。 以上のように、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
9.の研究実績の概要及び 11.の現在までの達成度に記載した中で、以下の事項について推進する。 (1) Benzo[c]phenannthridine alkaloid Terihanine及び Isoterihanineの全合成は学会発表し、学術論文誌に公表した((Heterocycles, 88, 297-308 (2014))。国際学会での発表は、平成26年度に発表を計画している。さらに、すでに全合成が完了している同種アルカロイドと共に、共同研究者・波多江らによる抗腫瘍活性を評価した結果は、平成26年度に学術論文誌に投稿を計画している。 (2) 1-Azaanthraquinone構造のKalasinamide, Marcanine, Geovanineの全合成は学会発表を終え、学術論文誌に投稿を計画中である。 (3) 2-Azaanthraqinone構造のScorpinoneの全合成は完了しているので、以前発表した全合成(Tetrahedron Lett., 49, 3725-3728 (2008))と一緒にして詳報として学術論文誌に公表を計画している。 (4) Pyridochromon構造、Cassiarin Cの不斉全合成の達成を目指し、絶対構造を決定する。 (5) Phenanthridine構造、Asiaticumine Aの不斉全合成の達成を目指し、絶対構造を決定する。 (6) 本法による全合成が可能と考えられるアルカロイド類への合成的活用は推進していく。
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Research Products
(34 results)
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[Journal Article] Synthesis of 4-arylpiperidin-4-ol derivatives of loperamide as agents with potent antiproliferative effects against HCT-116 and HL-60 cells2014
Author(s)
Noriyuki Hatae, Tomoyuki Nagayama, Hiroyoshi Esaki, Eiko Kujime, Masabumi Minami, Minoru Ishikura, Tominari Choshi, Satoshi Hibino, Chiaki Okada, Eiko Toyota, Hideko Nagasawa, and Tatsunori Iwamura
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Journal Title
Heterocycles
Volume: 88
Pages: 663~673
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effects of 1,3-di-O-substituted-myo-inositol derivatives on the antiproliferation and caspase-3 activity of HCT-116 and HL-60 cells2014
Author(s)
Noriyuki Hatae, Satoe Yamauchi, Takafumi Saeki, Ichiro Suzuki, Tominari Choshi, Satoshi Hibino, Chiaki Okada, Minoru Hayashi, Yutaka Watanabe, and Eiko Toyota
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Journal Title
Chemical Biology Letters
Volume: 88
Pages: 40~43
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Modeling Alzheimer’s Disease with iPSCs Reveals Stress Phenotypes Associated with Intracellular A and Differential Drug Responsiveness2013
Author(s)
T.Kondo,M.Asai,K.Tsukita,Y.Kutoku,Y.Ohsawa,Y.Sunada,K.Iwamura,N.Egawa,N.Yahata,Keisuke O,K.Takahashi,I.Asaka,T.Aoi,A.Watanabe,K.Watanabe,C.Kadoya,R.Nakano,D.Watanabe,K.Maruyama,O.Hori,S.Hibino,他計43名
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Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 12
Pages: 487~496
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effect of the orthoquinone moiety in 9,10-phenanthrenequinone on its ability to induce in HCT-116 and HL-60 cells2013
Author(s)
N. Hatae, J. Nakamura, T. Okujima, M. Ishikura, T. Abe, S. Hibino, T. Choshi, C. Okuda, H. Yamada, H. Uno, and E. Toyot
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Journal Title
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters
Volume: 23
Pages: 4637~4640
DOI
Peer Reviewed
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