2013 Fiscal Year Research-status Report
新規ヒアルロニダーゼの医療応用を指向した構造・機能研究
Project/Area Number |
24590071
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
山田 修平 名城大学, 薬学部, 教授 (70240017)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / ヒアルロニダーゼ / 加水分解酵素 / ヒアルロン酸 / 基質特異性 / グリコサミノグリカン |
Research Abstract |
本研究では、コンドロイチン硫酸に特異的な加水分解酵素であるヒアルロニダーゼ4(HYAL4)について、基質認識のための詳細な性質、生体内における機能を解明しようとしている。平成25年度は、HYAL4の発現解析、基質認識機構の解析を行うとともに、HYAL4の基質認識機構の解明に必要なオリゴ糖基質を効率的に作成する方法を開発した。 今回、亜臨界水を用いた加水分解法をはじめてコンドロイチン硫酸に適用し、大量のオリゴ糖が効率的に得られる条件を検討、決定した。この方法は、近年様々な分野で利用されつつあるコンドロイチン硫酸オリゴ糖を、大量かつ安価に提供できる画期的なものであり、本法の有効利用が期待できる。本成果は、国際学術雑誌Carbohydrate Researchに掲載された。 また、平成25年度には、マウスHyal4とヒトHYAL4、あるいはヒトHYAL1との様々なキメラ酵素や点変異を導入した酵素も作製し、変異体酵素についても基質特異性を調べ、どのアミノ酸残基がHYAL4やHYAL1の基質特異性の決定に関与しているのかを検討した。さらに、HAYL4の詳細な発現部位や発現時期を解析し、疾患に伴うHAYL4の発現の変化を調べ、疾病とHAYL4との相関を解析した。いくつかの癌における高発現が見出されており、現在成果をまとめている。Hyal4のノックアウトマウスを作製するためのターゲッティングベクターについても、調製を進めた。26年度中にはノックアウトマウスが作成できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ノックアウトマウスの作製の部分以外は概ね順調に進んでいるが、ノックアウトマウスの作製のみ、当初の計画より、少し遅れている。これは、研究代表者が北海道大学から名城大学に移動したことにより、研究協力者が北海道大学の大学院生から、名城大学の学部学生となったが、直接引き継ぎを行なうことができなかったため、名城大学において最初の段階からやり直したためである。
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Strategy for Future Research Activity |
名城大学への赴任直後は、スタッフ0名、配属学部学生も0名の状態であったが、昨年度10月よりスタッフ1名を雇い入れることができ、また配属学生も15名以上となり、マンパワーが整ってきたので、これまでよりも研究が推進できると思われる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額は162円であり、ほぼ残金なしに等しい。次年度も継続であるため、特に年度内で遣い切るための工夫をしなかった。 少額なので、次年度使用額とあわせて、次年度内に遣い切る予定である。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Integrated neuroglycobiology for proteoglycans and chondroitin sulfate-binding proteins2014
Author(s)
Kazuyuki Sugahara, Shuji Mizumoto, Yusuke Yoshikawa, Shuhei Yamada, Kosei Takeuchi, Yoshiaki Nakayama, Akira Kurosaka, Keiichiro Matsushima, Nobuyuki Miyamoto, Wataru Takada, Hirofumi Kodera, Naomichi Matsumoto, Hirotomo Saitsu, Gunnar Dick, James W. Fawcett, Jessica C. F. Kwok
Organizer
International Symposium on Glyco-Neuroscience
Place of Presentation
Awaji
Year and Date
20140111-20140111
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