2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規会合因子PI31によるプロテアソーム機能調節因子の解明
Project/Area Number |
24590075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱崎 純 東京大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (80533588)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プロテアソーム / ユビキチン / タンパク質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロテアソームは真核細胞に必須のタンパク質分解酵素複合体であり、高等生物ではプロテアソームが分子・機能的多様性を獲得し、高等生物特有の生命現象に重要な働きをしていることが明らかになり始めている。プロテアソーム機能の減弱が神経変性疾患など様々な病態発症の原因となることも知られる一方、がん細胞においてはプロテアソーム発現の亢進が観察されることから、プロテアソームの適切な活性制御は細胞にとって極めて重要である。我々はプロテアソーム機能調節因子の探索から、新規プロテアソーム会合因子としてPI31を同定した。PI31の生理的機能は不明であったため、PI31ノックダウンハエを作製すると、全身におけるノックダウンで致死となり、羽や複眼における部位特異的ノックダウンで羽の形成異常や加齢依存的な個眼の色素脱落など多様な表現型を示し、発生のみならず組織の機能維持にも重要である事が明らかとなった。PI31の生理的機能およびプロテアソーム機能調節における役割を明確にするために、上述のPI31ノックダウン系統を用いて遺伝学的スクリーニングを実施した。すでにいくつかの候補因子を同定し、これら因子とPI31の機能的な関わりについて特にプロテアソーム機能調節に着目しつつ生化学的解析を進展中であり、哺乳類細胞を用いた細胞生物学的解析も行なっている。さらに、PI31の生理的機能をより明確にするためにコンディショナルノックアウトマウスの作製を行い、現在様々な臓器特異的ノックアウトマウスの解析を推進している。
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Research Products
(7 results)