2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜ATP合成酵素を介した新規脂質代謝調節機構の解明と新規抗肥満薬の開発
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24590081
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
新垣 尚捷 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60151148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 尚夫 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30208293)
山崎 哲男 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90330208)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | F1Fo-ATP合成酵素 / 脂肪細胞 / 細胞内中性脂肪 / 抗肥満薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、細胞膜F1Fo-ATP合成酵素を介した脂質代謝調節機構に関して以下のことを明らかにした。 1.今年度はまず、水溶性F1Fo-ATP合成酵素阻害剤(BGL-resveratrol、BGL-piceatannol(BGL-P)の抗肥満効果を検証した。【方法】高脂肪食摂取による肥満マウスモデルを作成し、BGL-P(3mg/kg/day)を1週間投与し、体重および内臓脂肪量に対する効果を検証した。【結果】BGL-P投与群で、有意に内臓脂肪量の減少が確認された。体重の変化はなかった。2.HeLa細胞において、F1Fo-ATP合成酵素阻害剤(BGL-Pおよび抗F1Fo-ATP合成酵素抗体)によるNFATc4およびCaMKII betaの有意な活性低下はみられなかった。3.抗F1Fo-ATP合成酵素抗体により細胞膜F1Fo-ATP合成酵素を抑制するとミトコンドリアの形態が融合型に変動することを確認できた。4.脂肪細胞の分化を促進すると、細胞内中性脂肪量が増加するのに伴って、細胞膜F1Fo-ATP合成酵素の増加、細胞内の活性酸素種(ROS)の増加、ミトコンドリアの断片化が促進され、F1Fo-ATP合成酵素阻害剤により細胞内中性脂肪量およびROSが減少、ミトコンドリアの断片化が抑制(融合の促進)されることを見出した。
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Research Products
(3 results)