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2013 Fiscal Year Research-status Report

脳神経系におけるα1,6フコースと統合失調症様行動に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24590087
Research InstitutionTohoku Pharmaceutical University

Principal Investigator

福田 友彦  東北薬科大学, 薬学部, 准教授 (40433510)

Keywords糖鎖 / フコース / 神経疾患ス / モデルマウ
Research Abstract

平成25年度は以下の2つの視点から平成24年度に行った解析もとに発展させた。
1・神経細胞間ネットワークの機能変化の解析と細胞内部のシグナルネットワークの変化の解析から、NMDA受容体以外の受容体のα1,6フコース修飾がシナプス可塑性に重要な働きをしている事を見出し、その作用メカニズムもFut8欠損細胞を用いた受容体の強制発現系を構築することで、その概要明らかにした。現在、より詳しい解析を実施している。
2・コンディショナルノックアウトマウスの作製:全身生にFut8を欠損させたマウスは 統合失調症様の行動異常の他に、軽度の肺気腫様変化も認められる。このような身体的変化が異常行動の原因となっていることを除外した解析を目的に、脳特異的Fut8欠損マウス作製のため、floxed マウスの作成を終えた、現在 CamKII プロモーターで発現が制御された Cre 発現マウスとの交配を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

以下の研究実施状況から、おおむね順調に進展していると思われる。
記憶や学習に基本的な役割を果たしている海馬に焦点を絞り、シナプス伝達効率と細胞内シグナル伝達関連タンパク質の糖鎖修飾による機能変化を明らかにした。
特に、α1,6フコース修飾の影響と神経伝達物質に対する応答に与える影響の検討から、昨年度注目していた NMDA 受容体以外にシグナル伝達に関わる分子を特定し、その作用機序も明らかにした。現在、より詳しい解析を実施している。
また、糖鎖を標的にした統合失調症モデルマウスの確立についても、脳の部位特異的Fut8欠損させたマウスを作製するため、floxed マウスの作成を終えた、現在 CamKII プロモーターで発現が制御された Cre 発現マウスとの交配を行っている。まだ解析に供する脳特異的欠損マウスを得るには至っていないが、26年度の夏までには表現系の解析を開始する予定である。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度に得た結果を基に以下の解析を行うとともに、より信頼度の高い結果を得るため、平成25年度の結果を別の角度から検証する。
1・α1,6フコースの有無による標的タンパク質の機能解析(神経細胞の発達に及ぼすFut8 欠損の影響):NMDA 受容体以外の膜受容体の機能がα1,6フコース修飾が無くなることによって低下することがわかったので、そのメカニズムを明らかにするため、新たに1分子イメージングの手法を用いた解析を行う。
2・コンディショナルノックアウトマウスの表現系の解析:
a, ターゲット領域での部位特異的 Fut8 遺伝子欠損・発現消失の確認をタンパク質・mRNA で確認する。b,統合失調症のモデルマウスとしてのその症状の類似性・薬物投与によるヒトの症状改善効果との類似性の検討を行動薬理学的に行う。c, 脳内モノアミンの定量
ドパミンやセロトニンなどが病態に深く関与すると考えられているので、脳内モノアミンの変化を脳の各部位ごとにHPLC を用いて定量する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度はコンデショナルノックアウトマウスの作成が今年度にまたいだため、使用予定であった解析用試薬の購入を今年度に変更した。用事購入の方が良い試薬や使用期間が限られる実験動物の購入を適切な時期に行うためで、提出済みの計画を順調に進行させために必要な措置を取ったため。
提出済みの計画を進行させるため、次年度使用額は本年度の交付額と併せて、電気生理学的解析試薬・糖質研究用試薬・細胞培養用試薬・シグナル伝達解析用試薬・標的蛋白解析用抗体・実験用動物・行動解析用薬物および器具の購入に用いる。
(a, 神経細胞の興奮を抑えるための試薬・海馬切片作成に関わる費用および、Fut8欠損マウスに投与する統合失調症治療薬が必要である。b, Fut8 標的分子の機能の解析のために、標的タンパク質が関わる情報伝達系のシグナル解析用試薬・抗体が必要である。c, 神経細胞の培養専用のサプリメントや培養液が必要。d, Cre トランスジェニックマウス導入および作成したコンデショナルノックアウトマウスの維持・繁殖に関する費用が必要である)

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] α1,6-Fucosylation regulates neurite formation via the activin/phospho-Smad2 pathway in PC12 cells: the implicated dual effects of Fut8 for TGF-β/activin-mediated signaling.2013

    • Author(s)
      Gu W., Fukuda T., Isaji T., Hashimoto H., Wang Y., Gu J.
    • Journal Title

      The FASEB Journal

      Volume: 27 Pages: 3947-58

    • DOI

      10.1096/fj.12-225805

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Mice lacking fucosyltransferase 8 exhibit abnormal behavioral abnormalities associated with a schizophrenia-like phenotype2013

    • Author(s)
      Fukuda T., Gu W., Isaji T., Taniguchi n. Gu J.
    • Organizer
      Glycoconjugates-22(GLYCO-22)
    • Place of Presentation
      Dalian
    • Year and Date
      20130623-20130628

URL: 

Published: 2015-05-28  

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