2014 Fiscal Year Annual Research Report
P2X7受容体のスプライスバリアントによる活性制御の変動と精神神経疾患との関連
Project/Area Number |
24590128
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
長澤 一樹 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (30228001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 健太朗 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (20533805)
松尾 剛明 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (60612702) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 受容体 / P2X7 / アストロサイト / スプライスバリアント |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの成果に基づき、今年度はストレス負荷により活性化されたアストロサイトにおけるP2X7受容体及びそのスプライスバリアントの発現変動を精査した。cAMP及び過酸化水素のいずれの処理によってもアストロサイトにおけるP2X7受容体の発現は、細胞膜から細胞質に変化していた。このときのP2X7受容体とそのスプライスバリアントの発現量をmRNAレベルでの定量解析したところ、前者ではスプライスバリアント2、3、4の発現量の増加、後者ではP2X7受容体の発現量の低下しており、いずれの場合もP2X7受容体とそのスプライスバリアントの発現比率が増大していた。そこで、このことを検証するために、HEK293TにおけるP2X7受容体の安定発現系にスプライスバリアントを強制発現させた細胞を用いて免疫細胞染色及びWestern blot解析を行った。その結果、コントロール細胞においてP2X7受容体は主に細胞膜に局在していたが、スプライスバリアント発現細胞では、細胞質分画において認められた。これらのことから、ストレスの違いによって機構は異なるものの、P2X7受容体の細胞膜における発現はストレス負荷によって細胞質に局在変化することが明らかとなった。したがって、ストレス負荷されたアストロサイトにおけるP2X7受容体のspontaneousな活性の低下は、その細胞膜発現量の減少に起因することが示された。
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