2013 Fiscal Year Research-status Report
アルツハイマー病治療薬を指向したアミロイドベータ凝集・繊維化阻害剤の開発
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24590147
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
鈴木 英治 東邦大学, 薬学部, 准教授 (40187753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 昭人 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (50270658)
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Keywords | アルツハイマー / アミロイドベータ / 凝集阻害剤 / 繊維化阻害剤 / ベンゾフラン / 多価フェノール / 有機合成 / グルコサミン酸 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、神経細胞毒を示すAβ凝集体を特異的に認識する2-arylbenzofuran (BF) に各種の親水性部分を導入した新規A β凝集阻害剤候補化合物の合成を行い、これら合成化合物についてのThioflavin Tによるアミロイドβの凝集および繊維化の阻害作用 を測定した。平成24年度の研究で合成に成功したグルコサミン酸保護体を用いて、ベンゾフラン骨格にアミド型結合した糖(グルコサミン酸)誘導体の合成に成功した。これは通常のグリコシド結合による配糖体とは異なり生体内で容易に切断されにくいグルコサミン酸とのアミド結合型の配糖体である。さらに水溶性部位としてホスホン酸誘導体を導入した化合物の合成に成功した。これらの化合物はいずれもアミロイドベータ凝集阻害能を有していることが分かり、また水溶性部位の細かい構造を変化させた化合物同士の活性の比較により、新たな構造活性相関も解明されてきた。また昨年度までの検討で最も強い活性を示した水酸基4つを有する2,5-ジフェニルベンゾフラン誘導体に関して、その位置異性体を多数合成し活性を比較し最も強い誘導体を探りあてることができた。これらの測定サンプルについては実際に電子顕微鏡で観察し、アミロイド繊維が形成されないことの確認、さらにThioflavin Tによる 蛍光測定と実際の電子顕微鏡による観察の間での強い相関関係が確認できている。さらにこの強い凝集阻害を示す化合物を用いて実際に繊維化したアミロイドβに添加したところ、その蛍光がなくなること、および実際に電子顕微鏡下でもアミロイド繊維が消失することを確認している。このことから、本研究で得られる化合物は生成してしまったアミロイドβ凝集体を分解し、アルツハイマー病の根本的な治療薬につながる可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規化合物の合成に関してはこれまで順調に推移しており、平成26年度までに計画していたdistyrylbenzene (DSB) および2-arylbenzofuran (2-BF) に多価フェノール誘導体、グルコサミン酸誘導体、アミノホスホン酸誘導体を親水性部分として化学結合させた新規化合物郡の合成については既に大半が終了している。 合成化合物の活性を比較した結果、平成25年度までの研究で非常に強い新規Aβ凝集および繊維化阻害活性をもつ2,5-ジフェニルベンゾフラン骨格に4つのフェノール水酸基を持つ複数の誘導体を見出すことに成功している。さらにこれらの化合物を用いた検討より、本研究で得られたアミロイドβの凝集、繊維化阻害剤がアミロイドβ繊維に対し強い溶解活性を持つことが新たに見出された。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究で、2,5-ジアリルベンゾフラン骨格にフェノール性水酸基4個を導入した化合物は、その位置によらずいずれも強い活性を示すことが見出された。また、親水性部位として、グルコサミン酸、アミノホスホン酸の有用性も見出されてきた。今後、さらなる構造活性相関として2-アリルベンゾフランへ複数の水酸基を導入した化合物および2,5-ジアリルベンゾフラン骨格に複数のグルコサミン酸を導入した化合物を合成し、それらの構造活性相関を検討する。また最も活性の強かった4つのフェノール性水酸基を持つジアリルベンゾフラン誘導体について、実際に病態モデル動物への投与実験を含めた細胞および動物を用いた活性試験研究を本格的に行う。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Synthesis of VIP- lipopeptide using a new linker to modify liposomes: towards the development of a drug delivery system for active targeting.2013
Author(s)
Masaka, Toru; Matsuda, Takuya; Li, Yingpeng; Koide, Yuki; Takami, Akira; Yano, Kenji; Imai, Ryosuke; Ichihara, Risa; Yagi, Nobuhiro; Suzuki, Hideharu;
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Journal Title
Chemical & Pharmaceutical Bulletin (2013), 61(11), 1184-1187.
Volume: 61(11)
Pages: 1184-1187
Peer Reviewed
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[Journal Article] N- Benzylation /Benzylic C- H Amidation Cascade by the (η3- Benzyl) palladium System in Aqueous Media: An Effective Pathway for the Direct Construction of 3- Phenyl- 3, 4- dihydro- (2H) - 1, 2, 4- benzothiadiazine 1, 1-Dioxides2013
Author(s)
Hikawa, Hidemasa; Matsuda, Naoya; Suzuki, Hideharu; Yokoyama, Yuusaku; Azumaya, Isao,
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Journal Title
ADVANCED SYNTHESIS & CATALYSIS
Volume: 355(11-12)
Pages: 2308-2320
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A practical regioselective synthesis of alkylthio- or arylthioindoles without the use of smelly compounds such as thiols.2013
Author(s)
Hamashima, Toshihiko; Mori, Yoshiaki; Sawada, Kazunori; Kasahara, Yuko; Murayama, Daisuke; Kamei, Yuto; Okuno, Hiroaki; Yokoyama, Yuusaku; Suzuki, Hideharu,
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Journal Title
Chemical & Pharmaceutical Bulletin (2013), 61(3), 292-303.
Volume: 61(3)
Pages: 292-303
Peer Reviewed
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[Journal Article] Synthesis and biological evaluation of novel tryptoline derivatives as indoleamine 2, 3- dioxygenase (IDO) inhibitors.2013
Author(s)
Tanaka, Minoru; Li, Xin; Hikawa, Hidemasa; Suzuki, Takafumi; Tsutsumi, Katsuhiko; Sato, Masashi; Takikawa, Osamu; Suzuki, Hideharu; Yokoyama, Yuusaku,
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Journal Title
Bioorganic & Medicinal Chemistry (2013), 21(5), 1159-1165.
Volume: 21(5)
Pages: 1159-1165
DOI
Peer Reviewed
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