2013 Fiscal Year Research-status Report
プロドラッグの構造と相関した活性化酵素の探索と組織特異的発現の分子機構
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24590206
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
細川 正清 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (70181500)
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Keywords | カルボキシルエステラーゼ / ブチリルコリンエステラーゼ / アリルアセトアミドデアセチラーゼ / パラオクソナーゼ / プロドラッグ / 代謝活性化 |
Research Abstract |
本研究においては、カルボキシルエステラーゼ(CES)、ブチリルコリンエステラーゼ(BuChE), アリルアセトアミドデアセチラーゼ (AADAC)およびパラオクソナーゼ(PON)によるエステルまたはアミド結合を持つプロドラッグの代謝活性に対する寄与を調べると共に、これらの代謝活性化酵素の臓器特異的発現機構について解明し、プロドラッグの代謝活性化モデル細胞を作成することを目的に研究を行ってきた。その結果、本年度は昨年度作成したヒトCES1A1, CES1A2, CES2A1, CES3, AADACおよびPON1遺伝子をHEK293に導入した異種細胞発現系を用いてtemocapril, CPT-11 methylprednisolone 21-hemisuccinateを初めとした臨床上重要なプロドラッグについて代謝活性化能を酵素反応速度を中心に詳細に検討した。その結果、CES1A1のtemocaprilに対するKm値がCES2A1よりも低く、Vmax値が高いことが明らかとなった。また、PON1に関しては、phenylacetateの加水分解活性は示したが、活性が低いためキネティクス解析は出来なかった。また、AADACに関しても、使用したプロドラッグに対する代謝活性化能は示さなかったため、現在モデルプロドラッグの合成を行い、これらの酵素に特異的に加水分解される構造について調べている。ヒトの加水分解酵素の臓器特異的発現機構に関しては、CES1のmRNAの発現の低い小腸の発現調節機構を調べたがメチル化の影響は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は昨年度作成したヒトCES1A1, CES1A2, CES2A1, CES3, AADACおよびPON1遺伝子をHEK293に導入した異種細胞発現系を用いて臨床上重要なプロドラッグについて代謝活性化能を酵素反応速度を中心に詳細に検討した。その結果、CES1A1のtemocaprilに対するKm値がCES2A1よりも低く、Vmax値が高いことが明らかとなった。また、PON1に関しては、phenylacetateの加水分解活性は示したが、活性が低いためキネティクス解析は出来なかった。また、AADACに関しても、使用したプロドラッグに対する代謝活性化能は示さなかったため、現在モデルプロドラッグの合成を行い、これらの酵素に特異的に加水分解される構造について調べているところである。ヒトの加水分解酵素の臓器特異的発現機構に関しては、CES1のmRNAの発現の低い小腸の発現調節機構を調べたがメチル化の影響は見られなかったので、今後別の点から発現調節機構について調べる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在得られているヒトCES1A1, CES1A2, CES2A1, CES3, AADACおよびPON1遺伝子をHEK293に導入した異種細胞発現系を用いて、より多くのプロドラッグについて代謝活性化に関する構造活性相関を調べると共に、構造活性相関に関しての研究が進めば実際にモデルプロドラッグを合成して、酵素毎の構造活性を明らかにする。この研究により、目的の酵素をターゲットにしたプロドラッグの設計が可能となる。さらに、臓器特異的発現に関してはCESに関してヒト小腸に特異的な発現調節機構の解明を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] The effect of carboxylesterase 1 (CES1) polymorphisms on the pharmacokinetics of oseltamivir in humans.2013
Author(s)
uzaki Y, Uemura N, Takada M, Ohyama T, Itohda A, Morimoto T, Imai H, Hamasaki H, Inano A, Hosokawa M, Tateishi M, Ohashi K.
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Journal Title
Eur J Clin Pharmacol.
Volume: 69
Pages: 21-30
DOI
Peer Reviewed
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