2015 Fiscal Year Annual Research Report
PRMT1シグナル伝達系の免疫反応および免疫関連疾患発症における役割
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24590286
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
秦 喜久美 東京医科大学, 医学部, 講師 (30287156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 栄子 東京医科大学, 医学部, 講師 (50110903) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アルギニンメチル化 / 抗体産生 / タンパク質修飾 / T細胞依存性抗体産生 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究結果をまとめてFEBS Letters誌に投稿した。レビュアーの指摘に答えることにより最終的に、FEBS Letters誌にアクセプトされた。本研究ではB細胞の分化・機能におけるPRMT1(protein Arginine Methyltransferase 1)の役割を明らかにするために、B細胞特異的欠損マウスを作成しその解析を行った。その結果、PRMT1は、1)B細胞の分化に必要であること、2)T細胞非依存性の抗体産生に必須であるが、T細胞依存性の抗体産生には関与していないことなどが明らかとなった。また今年度レビュアーの指摘により行った実験などにより、T細胞非依存性の抗体産生を担っているMZB(marginal zone B)細胞をin vitroで刺激すると、分裂回数(CFSEラベルで測定)に差が見られなかったが、抗体産生量はPRMT1欠損MZB細胞で有意に減少していた。T細胞依存性の抗体産生を担っているFOB(follicular B)細胞をin vitroで刺激すると、分裂回数に差が見られなかったが、抗体産生量は逆に、PRMT1欠損FOB細胞で有意に増加していた。以上の結果から、同じ抗体産生にも関わらず、PRMT1は、MZB細胞とFOB細胞で逆の制御をしていると考えられる。抗体産生細胞では小胞体のリモデリングが起きてタンパク質合成が増強されて、高い抗体産生を保証している。今後、PRMT1がこの小胞体の機能にどう関わっているのかを明らかにし、MZB細胞とFOB細胞での抗体産生メカニズムの違いを解析していく予定である。
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