2014 Fiscal Year Annual Research Report
脱アセチル化酵素SIRT1を介した神経幹細胞の増殖における概日リズム形成機構解明
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24590294
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
守屋 孝洋 東北大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (80298207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正樹 東北工業大学, 工学部, 教授 (90332981)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生体リズム / 神経幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
海馬歯状回の神経幹細胞の増殖活性は概日リズムを示すことが知られており、そのメカニズムとして、時計遺伝子・転写ネットワークによる細胞自律的な内的制御が推定されるが、神経幹細胞の増殖リズム形成の仕組みは依然として不明である。本研究では海馬・神経幹細胞の増殖における概日リズム形成の分子基盤を明らかにすることを目的とし、時計遺伝子・転写ネットワークの下流シグナル分子として働く脱アセチル化酵素SIRT1 が神経幹細胞の増殖における24 時間変動に関与している可能性を、神経幹細胞のリアルタイム増殖イメージング技術等を駆使して解析する。 最終年度の研究では、生体の海馬歯状回・神経幹細胞の増殖リズムにおけるSIRT1の役割の解明に挑戦した。その結果、海馬歯状回の神経幹細胞におけるNAMPT タンパク質の発現リズムを免疫染色によって明らかにした。海馬歯状回の増殖リズムは特に歯状回上側のType2b細胞において明瞭に観察されるため、Type2b細胞マーカーのdoublecortinとの二重染色によって解析したところ、Type2b細胞においてNAMPT タンパク質レベルが日内リズムを示すことを確認できた。これらのリズムは視交叉上核破壊マウスでは消失することから中枢時計の制御下にあることが明らかになった。今後はレトロウィルスベクターを用いてマウス海馬歯状回の神経幹細胞にNAMPTまたはSIRT1の過剰発現体またはsiRNAを導入し、明暗環境下でマウス脳をサンプリングし、リン酸化ヒストンH3抗体およびBrdU抗体を用いた免疫染色法によって海馬歯状回の増殖リズムを解析し、生体内におけるSIRT1の役割を明らかにする必要がある。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] ROLE OF CLOCK GENE IN THE HIPPOCAMPAL NEUROGENESIS2014
Author(s)
Jun Takoda, Shiori Sudo, Asuka Mogi, Hiromu Fukuzawa, Masatake Kurita, Tokiko Suzuki, Shigenobu Shibata, Takahiro Moriya
Organizer
The 2nd Taiwan-Tohoku univeristy Neuroscience Workshop for Young Scientists
Place of Presentation
宮城県蔵王町
Year and Date
2014-12-07 – 2014-12-10
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