2013 Fiscal Year Research-status Report
細胞モデルを用いたミオシン1分子計測の試み:より生体に近い状態での解析を目指して
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24590312
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
石川 良樹 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (20212863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 彰男 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30282388)
本多 元 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (20192742)
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Keywords | アクチン / ミオシン |
Research Abstract |
モータータンパク質ミオシンは、アクチン繊維をレールとして滑り運動を行い、細胞における主要な力発生原となっている。アクチン繊維は細胞内で種々のアクチン結合タンパク質と結合し、ストレスファイバー、接着班、フィロポディア、ラメリポディア等、さまざまな高次構造複合体を取る。我々は高次構造に含まれる精製蛋白質の再構成系を用いて、アクチン結合タンパク質がミオシン滑り運動に影響を及ぼす事を報告してきた。本研究では、アクチン高次複合体の単離及び細胞モデルを利用して、再構成系よりも生体に近い系を確立しようとするものである。昨年度は、界面活性剤処理、ファロトキシンによるアクチン安定化、低速遠心法を用いて、培養神経細胞Ng108-15細胞からフィロポディア様構造の単離に成功した。本年度は、これを基板上に保持してミオシンの滑り運動解析を試みるとともに、細胞モデルに適した条件の探索を実施し、以下の結果を得た。 カラス基盤を通常のよりはるかに高い濃度(1-2%)のニトロセルロースでコーティングし、フローチェンバーを作成して単離したフィロポディア様構造を流し込むことで、液の入れ換えに耐えられる安定した保持に成功した。この上にミオシンをまぶした蛍光ビーズを流したが、結合するビーズの数が少なく、滑り運動は観察されなかった。原因が精製フィロポディア様構造側にあるかどうかも含め、現在、ビーズ処理条件、フィロポディアのさらなる純化、in vitoro motility assay系でのフィロポディア様構造滑り運動解析を試みているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度本学に赴任したばかりで、実験室の立ち上げにかなりの時間を費やしてしまった。また、他業務との関連で継続した実験時間の調整が難しく、特に共同研究先である長岡技術科学大学へのサンプル持ち込み、および1分子解析実験の実施が数えるほどしかできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
以下(1)(2)により単離フィロポディア様構造が1分子解析系として利用できるか結論を出すとともに、(3)で脱膜モデルの確立を目指す。 (1) ミオシンをコートしたいわゆるin vitoro motility系での、フィロポディア様構造の滑り運動を解析する。 (2)ミオシン1分子滑り運動観察:蛍光ビーズ、Qドット、Cy3で標識したミオシンの解析を行う。 (3)脱膜モデル:今年度いろいろトライした活性剤では脱膜は成功しているが、チェンバーにして液を流すと基盤から細胞骨格が遊離していった。そこで、いったん遊離した細胞(断片)につき、ニトロセルロース膜あるいは抗アクチン抗体を使用して再接着を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
様式F-7-1「現在までの達成度」欄に記載したとおり、本年度は、他業務との関連で継続した実験時間の調整が難しく、特に共同研究先である長岡技術科学大学へのサンプル持ち込み、および1分子解析実験の実施が数えるほどしかできなかった。そのため、経費に余剰ができた。 次年度は、本学赴任3年目ということもあり、研究を行う時間に余裕が生じる予定である。今年度の余剰分は物品費と旅費に回し、長岡技術科学大学を頻繁に訪問して今年度の遅れを取り戻したいと考えている。
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Research Products
(1 results)