2014 Fiscal Year Annual Research Report
天然化合物を用いた特異的サイトカイン産生制御療法の開発
Project/Area Number |
24590317
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 和博 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60432275)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 秀実 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10215501)
安藤 貴文 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80378041)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | サイトカイン / ケモカイン / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.AtractylodinはTNFαで刺激したprimary fibroblastsにおいて①プラスミド上のIL-6 promoterの活性化に影響を与えなかった。②IL-6 prototerを活性化する代表的な転写因子であるNF-kBの転写能活性化およびDNA結合能活性化に対して、いずれも影響を与えなかった。③しかし、ゲノムDNA上のIL-6 promoterへのNF-kBの結合をTNFα刺激6時間後に抑制していた。以上からAtractylodinはTNFα刺激6時間後にゲノムDNA上のIL-6 promoterのepigenetic regulationに対して作用を発揮していることが示唆された。Epigenetic regulationは主にヒストンの修飾(アセチル化やメチル化など)を介して行われるため、今後はAtractylodinがどのようなヒストン修飾に対して作用を発揮しているかについて更なる解析が必要であると考えられた。 2.腸内細菌の主要な代謝産物である酢酸は脱アセチル化酵素HDAC6の活性を阻害しtubulinαのアセチル化を誘導することによりT細胞で転写因子NFATの活性化を制御する作用を有している。このtubulinαアセチル化をバイオマーカーとして大腸における酢酸の影響を評価したところ、盲腸側で上皮間T細胞だけでなく粘膜上皮細胞でもtubulinαアセチル化が誘導されていた。粘膜上皮細胞での酢酸の作用を解析したところtubulinαアセチル化を介してflagellin刺激によるIL-8の産生を抑制していた。但し、粘膜上皮細胞ではtubulinαのアセチル化によりNFATの活性化ではなくRap1の活性化が制御される結果としてflagellin刺激による転写因子AP-1の発現が抑制されていた。
|
Remarks |
名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学講座のホームページ
|
Research Products
(2 results)