2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24590333
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中木 敏夫 帝京大学, 医学部, 教授 (30164148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 晃治 帝京大学, 医学部, 准教授 (00420943)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | GTRAP3-18 / 食欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
GTRAP3-18ノックアウトマウスの表現形がαMSHの増加によって生じると仮定するならば、αMSHとその受容体の結合を抑制する拮抗薬によってノックアウトマウスの表現形は消失して野生型に近くなるはずである。実際にαMSH受容体拮抗薬をGTRAP3-18ノックアウトマウスに腹腔内投与し、生理的食塩水投与群と比較すると体重に有意差は見られなかった。この間、αMSH受容体拮抗薬投与群のうち2匹が尿閉(あるいは無尿)及び尿毒症によって死亡した。生理食塩水投与群と有意差が見られなかった一つの理由はαMSH受容体拮抗薬の脳内以降が低いことが考えられた。それゆえ、投与方法を脳室内投与として実験を行ったところ、投与開始から1週以降に生理的食塩水投与群と有意差がみられた。したがって、GTRAP3-18ノックアウトマウスの体重減少にはαMSH受容体活性化が関与していることが明らかになった。ついで、αMSH受容体活性化の原因はαMSH量の増加であることがわかった。さらにGTRAP3-18ノックアウトマウスではαMSH量増加は前駆体の増加を伴っていた。この時点での仮説は、GTRAP3-18が発現しているとαMSHもしくはその前駆体がGTRAP3-18によって小胞体に引き止められるためにαMSH量が減少する。逆にGTRAP3-18の発現量が減少するとαMSHあるいはその前駆体が解放される、ということが考えられた。
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