2013 Fiscal Year Research-status Report
転写伸長/ユビキチンリガーゼ(E3)因子Elonginの生体内生理機能の解明
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24590357
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
麻生 悌二郎 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (20291289)
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Keywords | Elongin / 転写伸長 / RNAポリメラーゼII / ユビキチンリガーゼ / 神経分化 / RNA sequence / 遺伝子ノックアウト / ChIP |
Research Abstract |
1. クロマチン免疫沈降(ChIP)解析に利用可能な抗Elongin A抗体の作製 神経分化にはたらくElongin Aの直接的な標的遺伝子を探索するため、ChIP-sequence解析に利用可能な抗Elongin Aポリクローナル抗体の作製を試みた。マウスElongin A配列内の6種類のペプチドを合成後、ウサギに免疫して抗血清を得た。これらをMEP HyperCelカラムを用いて精製(アルブミン除去のために25 mM オクタン酸ナトリウムによる洗浄のステップを加えた)した後、免疫細胞染色、Western blotならびに免疫沈降(IP)等により特異性の検証を行った。その結果、うち2種類の抗体が実施した全ての検定において良好な成績を示し、ChIP-sequence解析に利用できる可能性が示唆されている。 2. RNA-sequence解析を用いたElongin A標的候補遺伝子の同定 Elongin A-/-型とElongin A+/+型のマウス胚様体を用いてレチノイン酸刺激前と刺激後48時間、96時間でRNA-sequence解析を実施し、Elongin Aに依存して発現が有意に増加する遺伝子を複数同定することに成功した。それらの中には、Neurogenin1、Sox familyならびにHomeobox遺伝子群に加えて、これまで神経分化との関連が明らかにされていないnon-coding RNAの遺伝子も含まれていることが明らかとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
クロマチン免疫沈降(ChIP)解析に有用である可能性のある抗Elongin A抗体を2種作製できた。また、レチノイン酸刺激前後でElongin A-/-型とElongin A+/+型のマウス胚様体間でRNA-sequence解析を実施し、Elongin Aに依存して発現が有意に増加する遺伝子を複数同定することができた。さらには、一部の成果をJ. Biol. Chem.誌に発表することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ChIP-sequence解析を海外共同研究者のJoan Conaway博士が在籍する米国Stowers研究所のシークエンス部門の協力を得て実施する。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Transcriptional properties of mammalian Elongin A and its role in stress response.2013
Author(s)
Kawauchi, J., Inoue, M., Fukuda, M., Uchida, Y., Yasukawa, T., Conaway, R.C., Conaway, J.W., Aso, T., Kitajima, S.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 288
Pages: 24302-24315
DOI
Peer Reviewed