2014 Fiscal Year Annual Research Report
白血球の遊走方向を決める細胞極性蛋白質複合体の作用機構
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24590385
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鎌倉 幸子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80398081)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞極性 / 白血球 / ケモタキシス |
Outline of Annual Research Achievements |
白血球の一種である好中球は、体内に侵入した細菌や真菌などの外来微生物を貪食し殺菌する役割を担う細胞である。好中球がその機能を発揮するためには、ケモタキシス(chemotaxis:走化性)により微生物の侵入部位へ素早く到達することが必要不可欠であり、この過程は生体防御ひいてはヒトの生存にとって必要不可欠である。ケモタキシスを誘導する走化性因子の受容体は、すべて7回膜貫通型であり、その全てが3量体G蛋白質のGiと特異的に共役する。細胞が正しくケモタキシスするためには「方向の決定」と「運動性の亢進」が必要であるが、「遊走方向」を制御するメカニズムについては、ほとんど分かっていない。本研究の目的は、Giの役割に着目し、好中球の遊走方向を決定するための分子機構を解明することである。これまでの解析により、細胞極性を制御するアダプター蛋白質である mInsc がパートナー分子であるLGN/AGS3への結合を介し、走化性因子の刺激に依存して好中球の前方へ集積すること、この集積がケモタキシスの際の「遊走方向の決定」に重要な役割を担うことこと等を明らかにしてきた。mInsc―LGN/AGS3複合体は、好中球の前方でpseudopod (偽足) を安定化することにより、方向性の維持に機能する。そこで、本研究では、mInscの下流のターゲット蛋白質についてマススペクトロメトリーを用いてその候補分子の探索を行い、得られた候補分子についての解析を進めた。mInscは、ケモタキシスの過程で、アクチンの再編成を制御するいくつかのタンパク質と協調的に機能し、pseudopodの伸長を維持すること等が明らかになった。
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Research Products
(3 results)