2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト大腸癌Caco-2細胞をM細胞に分化させる遺伝子の発現クローニング
Project/Area Number |
24590410
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小林 基弘 福井大学, 医学部, 教授 (00362137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 克彦 信州大学, 医学部, 助教 (80345743)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 粘膜免疫 / M細胞 / 発現クローニング / 炎症性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,ヒトM細胞のin vitroモデルであるCaco-2細胞/Raji細胞共培養系を用いて,Caco-2細胞をM細胞様細胞に分化させ,M細胞の細胞内粒子透過能をもたらす遺伝子を発現クローニングによって単離同定し,その遺伝子産物に対する単クローン抗体を作製し,免疫組織染色により炎症性腸疾患におけるM細胞の数と局在の変化を病理組織学的に解析することを目標としている.平成25年度まで,Caco-2細胞/Raji細胞共培養系を用いて,Caco-2細胞からM細胞様細胞への分化を誘導する至適条件を探り続けてきたが,再現性のある至適条件が得られなかった.そこで,Caco-2細胞/Raji細胞共培養系を用いたCaco-2細胞のM細胞様細胞への分化誘導は中止し,マウスM細胞マーカーとして報告された糖タンパク質GP2および転写因子Spi-Bののヒトホモローグに対する抗体を作製することにした.平成25年度内に抗原タンパク質の精製を終えた.
平成26年度は,この抗原タンパク質をマウスに免疫し,単クローン抗体の作製までを目標とした.ハイブリドーマのスクリーニングは抗原タンパク質を恒常発現した細胞を用いてFACSで行うことを計画し,安定発現細胞株の樹立を目指した.しかし,両抗原タンパク質とも発現が非常に弱く,ウイルスベクターを用いた遺伝子導入によっても安定発現株を樹立することができなかった.そのため,抗原タンパク質を恒常発現した細胞を用いたFACSによるハイブリドーマのスクリーニングは困難と判断し,ELISAによるスクリーニングを計画した.現在その条件を検討している段階である.当初の計画通りに研究が進まないまま最終年度を終えることになったが,なんとかこのハイブリドーマの樹立までは持っていきたい.
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Research Products
(4 results)