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2013 Fiscal Year Research-status Report

再発性腎癌に特異的な遺伝子異常の同定と解析

Research Project

Project/Area Number 24590416
Research InstitutionOita University

Principal Investigator

守山 正胤  大分大学, 医学部, 教授 (90239707)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中田 知里  大分大学, 医学部, 助教 (60379625)
Keywords腎がん / ゲノム異常 / アレイCGH
Research Abstract

本研究は再発性腎癌に特異的な遺伝子異常を同定し機能を明らかにすることで治療標的としての有用性を評価することを目的とする。24年度までの研究では腎細胞癌20症例の原発巣と転移巣におけるゲノム異常をアレイComparative Genomic Hybridization (CGH)により網羅的に解析することで、9p21.1-p13.3領域の欠失が腎癌の再発転移に関与する可能性を示した。また、原発巣と転移巣からRNAを抽出し、その領域に存在する58遺伝子についてリアルタイムPCRで発現を比較することで、2つの遺伝子(NDUFB6とLRRC19)が9p欠失により発現が低下することを明らかにした。本年度は引き続いてこれらの遺伝子が腎細胞癌の癌化能に関与するか明らかにするために、2つの遺伝子のcDNAを単離し、遺伝子導入するためのベクター(レンチウィルス)へ組み込み、組換えレンチウィルスを作製した。さらに、この組換えレンチウィルスベクターを培養腎癌細胞へ感染させたところ、レンチウィルスは効率よく腎癌細胞へ感染することができ、目的の蛋白質も期待通りに発現することを明らかにした。26年度はまず、作製した組換えレンチウィルスを用いてNDUFB6とLRRC19が発現低下している腎癌細胞株へこれらの遺伝子を過剰発現させることで癌化能に変化が見られるか、解析を行う。さらに、もしこれらの遺伝子の過剰発現により癌化能が抑えられた場合、どのようなメカニズムで抑えられたのか明らかにする。これらの解析により、NDUFB6とLRRC19の再発性腎癌の治療標的としての有用性を評価することができ、将来的に臨床応用への研究につなげることができると期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

24年度までの研究によって、腎がんでは、原発巣の外科的切除後に再発する症例においては、有意に9p24.1-p13.3の領域のゲノムコピー数の減少を認めている。25年度はこの成果を踏まえて、この領域に存在する遺伝子について、9p24.1-p13.3 lossを認める腎がん組織を用いて、遺伝子発現が有意に低下する遺伝子を検索した。その結果、解析した58遺伝子のうち、遺伝子発現が有意に低下する遺伝子を2つ同定した。非常に幸運なことに、ゲノムコピー数の低下によって発現低下する遺伝子が2つのみ(NDUFB6とLRRC19)であったため、その2遺伝子のcDNAをコードする組み換えウィルス(レンチウィルス)を作製した。

Strategy for Future Research Activity

25年度の成果、つまり腎がんの再発によってゲノムコピー数の低下とそれによる遺伝子発現低下を起こす2遺伝子の同定し、その2遺伝子を細胞や組織で発現させるための組み換えウィルスの作製に成功したこと、に基づき、26年度は、この2つのウィルスを腎がん培養細胞に感染させることで、2遺伝子が発現低下している腎がん細胞に2遺伝子を遺伝子導入する。そして、その細胞増殖能の変化、細胞死誘導能の変化を明らかにすることで、2遺伝子の機能を明らかにする。その結果をもとに2遺伝子のどちらが腎がんの再発に関わるがん抑制遺伝子であるのかを解明する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

培養腎がん細胞株への遺伝子導入による機能解析として、増殖解析、転移能解析、生存解析を予定していたが、さらに足場非依存性の生存能も解析予定に加えた。この解析は26年度に行う。そのため、25年度に予定していた組換えレンチウィルス作製の遺伝子を1つ減らしたため、23451円次年度使用額が生じた。
26年度に培養腎がん細胞株への遺伝子導入による機能解析として、増殖解析、転移能解析、生存解析を予定していたが、さらに足場非依存性の生存能も解析予定に加える。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Genomic profiling of oral squamous cell carcinoma by array-based comparative genomic hybridization.2013

    • Author(s)
      Yoshioka S, Tsukamoto Y, Hijiya N, Nakada C, Uchida T, Matsuura K, Takeuchi I, Seto M, Kawano K, Moriyama M.
    • Journal Title

      PLoS One

      Volume: 8(2): Pages: e56165

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0056165.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] MiR-29c is downregulated in gastric carcinomas and regulates cell proliferation by targeting RCC2.2013

    • Author(s)
      Matsuo M, Nakada C, Tsukamoto Y, Noguchi T, Uchida T, Hijiya N, Matsuura K, Moriyama M
    • Journal Title

      Molecular Cancer

      Volume: 12:15 Pages: 1-9

    • DOI

      10.1186/1476-4598-12-15

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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