2014 Fiscal Year Annual Research Report
交感神経系神経堤幹細胞及び神経芽腫幹細胞の分離同定と分化階層の解析
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24590434
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
黒川 景 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (90399030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 寿秀 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00283432)
村上 秀樹 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (90303619)
佐賀 信介 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)
川井 久美 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50362231) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経芽細胞種 / 分化階層 / 細胞表面マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
神経芽腫細胞のsphere形成能と分化能の解析 Low attachment 6well dishの1wellあたり、神経芽腫細胞SK-N-SH 500個を、bFGF、EGFを添加したDMEM/F12培養液からなるneural stem cellの培養条件下で培養すると、10.7±2.7個(2.14±0.054%, n=24)のsphere形成を認めるが、96well dish にFACSでsingle cellに分取した実験系ではsphere形成は得られなかった。蛍光抗体法による観察では、p75、CD24、CD44の各表面マーカーに染色される細胞を認める。Single cellによる解析はできなかったが、セルソーターで各表面マーカーの陽性陰性で分画した計8分画を分取し、マーカーの変化を検討した。各分画でマーカーの陽性、陰性は入れ替わり、SK-N-SH細胞で知られている形態変化 (transconversion) を反映しているものと思われたが、p75(-), CD24(+), CD44(-)の分画だけは、表面マーカーの性質が変化せず、他の成分が出現しなかった。このことから、この分画は分化の最下位に位置するものと考えられた。この分画は、形態的にN-typeに相当し、SK-N-SHのsubcloneであるSK-N-SY5Yもこの分画に相当する細胞である。N-typeはS-typeに比べて増殖が速く、過去の検討から、SK-N-SHをクローン化して得られる細胞のうち98%がN-typeである。適切に培養細胞を継代しないと、p75(-), CD24(+), CD44(-)のみの細胞で占められる。 SK-N-SH細胞表面マーカーの検討から、神経芽細胞種においては、ある一定の分化階層を持ちながらも、分化階層の最も下位にある腫瘍性増殖に傾き、階層に乱れが生じている状態にあると考えられた。
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Research Products
(1 results)