2012 Fiscal Year Research-status Report
疾患モデルを用いた腸管粘膜の免疫調節機構の解明:制御細胞の機能解析
Project/Area Number |
24590436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
鳥井 郁子 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70207661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 亨 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20227408)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食物アレルギー |
Research Abstract |
我々は、抗原(卵白アルブミン;OVA)感作時にリポ多糖(LPS)を投与することによって、OVAに対する食物アレルギー反応が抑制されることを見出し、OVAに対する食物アレルギーモデルと寛容モデルを作製し得た。1. OVAに対する食物アレルギー症状の誘導に肥満細胞が関与することを病理組織学的に明らかにした。2. OVAに対する食物アレルギーは血清学的、サイトカイン産生パターンからTh2細胞が関与していることを明らかにした。3. OVAに対する寛容は、Th1細胞の誘導や免疫抑制によるものでないことを明らかにした。4. OVAに対する寛容は、IL-10を産生する制御性T(Tr)細胞の誘導によることを示唆する研究結果を得た。 従来、免疫反応におけるLPSの様々な機能が報告されている。我々が作製した寛容モデルの研究から、LPSの新たな機能として腸管の免疫調節機能が見出されたことは、アレルギー性腸疾患の制圧に意義深いものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
投稿した論文の修正・追加実験と当該研究以外の業務に携わる時間が多く、実験データの蓄積が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
アレルギーモデルと寛容モデルを用いて、抗原感作後早期(24-48時間以内)におけるサイトカイン産生パターンを比較し、寛容モデルにおけるIL-10の産生がTr細胞に由来することを証明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今後の研究に必要な動物とサイトカイン定量用物品の購入に使用する。
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Research Products
(1 results)