2014 Fiscal Year Annual Research Report
癌間質の組織形態像並びに生物学的性状に基づく癌悪性度評価
Project/Area Number |
24590439
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
長谷部 孝裕 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00250209)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 乳癌 / 線維芽細胞 / リンパ管 / 静脈 / リンパ節 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.異型腫瘍間質線維芽細胞発生要因の検討:乳管癌の原発腫瘍組織において、Fibrotic focus (FF)、異型腫瘍間質線維芽細胞(atypical tumor-stromal fibroblast, ATF)の存在が極めて重要であることは既に報告したが、異なる施設における異なる症例においても、同様の結果が得られるか否か、確証研究を行う。 2.脈管内腫瘍細胞および間質細胞の癌増殖・転移における役割の検討:乳管癌において、リンパ管内の腫瘍細胞の特性を解析し、リンパ管腫瘍塞栓異型度(Ly-Grade)を提唱し、Ly-Gradeが患者転帰と密接に関係することを既に報告した。今回は、異なる症例群においてもLy-Gradeが有意な予後の指標となるか検討する。加えて、静脈腫瘍塞栓について、塞栓形成細胞の生物学的特性が乳管癌の増殖・転移と密接に関係するか検討し、有意に相関した場合は、静脈腫瘍塞栓異型度(B-Grade)を提唱し、新たな組織学的予後因子を提唱する。加えて、腫瘍細胞だけでなく、塞栓腫瘍間質細胞の存在が、脈管内腫瘍塞栓の進展・転移とどのように係わるのか、明らかとする。 3.脈管内及びリンパ節転移腫瘍組織内間質成分の癌増殖・転移における役割の検討:リンパ節に転移した腫瘍の組織形態が、浸潤性乳管癌患者転帰と密接に関与することを報告したが、埼玉医大における、異なる症例においても、乳管癌の悪性度と密接に関与する結果を得られるか否か、確証研究を行う。まず、我々の研究が最も先行している乳管癌では、脈管内腫瘍組織における腫瘍間質成分が存在するか否か、存在する場合は、その腫瘍間質が脈管内腫瘍組織の進展・転移にどのように係わるのか、明らかとする。
|
-
[Journal Article] Grading system for blood vessel tumor emboli of invasive ductal carcinoma of the breast.2015
Author(s)
Sugiyama M, Hasebe T, Shimada H, Takeuchi H, Shimizu K, Shimizu M, Yasuda M, Ueda S, Shigekawa T, Osaki A, Saeki T.
-
Journal Title
Hum Pathol
Volume: in press
Pages: in press
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-