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2013 Fiscal Year Research-status Report

精巣特異的高発現を示すREV7の生殖細胞生存・増殖・分化における重要性の検討

Research Project

Project/Area Number 24590479
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

村雲 芳樹  北里大学, 医学部, 教授 (40324438)

KeywordsREV7 / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス / 生殖細胞 / DNA修復 / コンディショナルノックアウトマウス / 精巣
Research Abstract

前年度に引き続きRev7ヘテロノックアウト(KO)マウスと3系統のRev7トンランスジェニック(TG)マウスを交配させて、Rev7KOマウスの表現系である胎生致死をレスキューすることを目指した。3系統のRev7TGマウスを用いてRev7ヘテロKO/Rev7TGマウスを作成し、Rev7ヘテロKOマウスと交配させ、それぞれ約30匹の子供が生まれたが、3系統のRev7TGマウスともに胎生致死をレスキューできず、Rev7KO/Rev7TGマウスは樹立できなかった。そのため、Rev7TGマウスを用いて精巣でRev7に結合する蛋白の同定を行うことにした。
Rev7TGマウスでのRev7トランスジーンの発現分布をウエスタンブロッティングにて確認したところ、1系統では多くの臓器で導入したFLAG-REV7蛋白の中等度レベルの発現が確認できたが、残りの2系統ではトランスジーン発現は非常に低かった。それで、発現の高い系統を用いて精巣から蛋白抽出液を作成し、抗FLAG抗体を用いて免疫沈降を行って、FLAG-REV7蛋白と共沈してくる蛋白を解析した。免疫沈降産物を電気泳動し、銀染色にて確認したところ、コントロールサンプルと比較して、FLAG-REV7とともに共沈する蛋白のバンドがいくつか確認できた。今後、免疫沈降の条件をさらに検討して、共沈してくる蛋白の同定をマススペクトロメトリー法を用いて行う。
本研究の最初の計画通りにコンディショナルノックアウトマウスの作成ができなかったため、最近入手可能となった遺伝子改変マウスを利用してRev7コンディショナルノックアウトマウスを樹立することに変更し、その凍結受精卵を入手した。現在マウスに戻しているところであり、今後精巣特異的なRev7コンディショナルノックアウトマウスを樹立し、精巣の生殖細胞の分化への影響を検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度研究室の移動があり、研究に使用するマウスが一時的に使用不可能になったため、その影響もありマウスの交配による解析が大幅に遅れた。しかし、Rev7ノックアウトによる胎生致死のレスキューができないことが判明したため、計画通りに進まなかった時の予定に準じて、トランスジェニックマウスを用いて精巣におけるREV7結合蛋白の同定を行うことに予定を変更し、現在進めている。また、Rev7コンディショナルノックアウトマウスによる生殖細胞分化の解析を進めるために、新たに入手が可能になったRev7遺伝子改変マウスを入手して、Rev7コンディショナルノックアウトマウスを作成する予定に変更し、現在進めている。

Strategy for Future Research Activity

FLAG-REV7を高発現するRev7TGマウスの精巣から蛋白抽出液を作成し、FLAG抗体を用いて免疫沈降を行い、Rev7結合蛋白の同定を行う。精巣の蛋白抽出液から免疫沈降を効率よく行う条件を検討した後、マススペクトロメトリー法を用いて結合蛋白を同定し、生殖細胞分化・生存に関わる分子が同定されれば、REV7蛋白との結合の詳細を解析する.それによりREV7が生殖細胞の生存に関わるメカニズムの解明を行う。
入手したRev7遺伝子改変マウスは、タモキシフェン誘導性にCreリコンビナーゼを発現するマウスと交配し、タモキシフェン誘導性にRev7をノックアウトできるコンディショナルノックアウトマウスを樹立する。離乳後の生後6週時点でタモキシフェンを腹腔内投与し、全身でRev7遺伝子をノックアウトしたマウスを作成する。精巣でのREV7蛋白発現が消失することをウエスタンブロットと免疫染色により確認した後、同様のマウスを経時的に解剖して精巣を組織学的に検索し、REV7欠損により生殖細胞の分化・生存がどのように変化するか解析する。それによりREV7が成体マウスの精子形成に重要な分子であることを証明する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は、Rev7ノックアウトマウスとRev7トランスジェニックマウスを交配させることにより、新たな遺伝子改変マウスの樹立を目指しマウスの交配を重ねたが、樹立できなかった。そのため、樹立できた時に使用する予定であった消耗品代などが未使用で、次年度での使用に変更した。
次年度は、主にトランスジェニックマウスの精巣からの蛋白抽出液を用いて、精巣にてREV7に結合する蛋白をマススペクトロメトリー法にて同定する。そのサンプル調整のために必要な生化学的試薬購入費と解析費用に、当該年度の未使用分の費用を充てる。

  • Research Products

    (9 results)

All 2014 2013 Other

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] Detection of a Soluble Form of CD109 in Serum of CD109 Transgenic and Tumor Xenografted Mice.2014

    • Author(s)
      Sakakura H, Murakumo Y, Mii S, Hagiwara S, Kato T, Asai M, Hoshino A, Yamamoto N, Sobue S, Ichihara M, Ueda M, Takahashi M.
    • Journal Title

      PLoS One

      Volume: 9 Pages: e83385

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0083385.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Small gastrointestinal stromal tumor in the stomach: identification of precursor for clinical gastrointestinal stromal tumor using c-kit and α-smooth muscle actin expression.2013

    • Author(s)
      Mikami T, Nemoto Y, Numata Y, Hana K, Nakada N, Ichinoe M, Murakumo Y, Okayasu I.
    • Journal Title

      Hum Pathol.

      Volume: 44 Pages: 2628-35

    • DOI

      10.1016/j.humpath.2013.07.020.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Association of D2-40 and MMP-1 expression with cyst formation in lung metastatic lesions of cutaneous angiosarcoma on the scalp: immunohistochemical analysis of 23 autopsy cases.2013

    • Author(s)
      Masuzawa M, Mikami T, Numata Y, Tokuyama W, Masuzawa M, Murakumo Y, Okayasu I, Katsuoka K.
    • Journal Title

      Hum Pathol.

      Volume: 44 Pages: 2751-9

    • DOI

      10.1016/j.humpath.2013.07.022

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 新規TGF-β1シグナル抑制因子CD109 同定、最近の知見、将来の展望.2013

    • Author(s)
      村雲芳樹
    • Journal Title

      北里医学

      Volume: 43 Pages: 9-22

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] マウス生殖細胞の維持におけるRev7の重要性

    • Author(s)
      村雲芳樹、渡辺直樹、三井伸二、浅井直也、浅井真人、加藤琢也、榎本篤、高橋雅英
    • Organizer
      第102回日本病理学会総会
    • Place of Presentation
      ロイトン札幌(札幌市中央区)
  • [Presentation] 癌関連タンパク質CD109の新規血清腫瘍マーカーとしての可能性の検討

    • Author(s)
      三井伸二、坂倉寛紀、村雲芳樹、市原正智、高橋雅英
    • Organizer
      第102回日本病理学会総会
    • Place of Presentation
      ロイトン札幌(札幌市中央区)
  • [Presentation] DNA修復蛋白Rev7はマウスの始原生殖細胞の維持のために必須である

    • Author(s)
      村雲芳樹、三井伸二、浅井直也、新美薫、加藤琢也、榎本篤、高橋雅英
    • Organizer
      第72回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(横浜市西区)
  • [Presentation] 卵巣明細胞癌においてREV7抑制によりシスプラチン感受性が増強する.

    • Author(s)
      新美薫、村雲芳樹、吉川史隆、高橋雅英
    • Organizer
      第72回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(横浜市西区)
  • [Presentation] がん細胞集団におけるLeading Cellを規定する分子機構の解明

    • Author(s)
      加藤琢也、榎本篤、浅井真人、浅井直也、村雲芳樹、高橋雅英
    • Organizer
      第72回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(横浜市西区)

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Published: 2015-05-28  

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