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2014 Fiscal Year Annual Research Report

腫瘍スフェア化による幹細胞関連分子CD133の発現誘導と治療抵抗性獲得の分子機構

Research Project

Project/Area Number 24590496
Research InstitutionChiba Cancer Center (Research Institute)

Principal Investigator

下里 修  千葉県がんセンター(研究所), 研究所・発がん研究グループ, 上席研究員 (30344063)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上條 岳彦  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 研究所長 (90262708)
早田 浩明  千葉県がんセンター(研究所), 医療局・消化器外科, 主任医長 (90261940)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords大腸がん / 癌性幹細胞 / スフェア形成 / 治療抵抗性
Outline of Annual Research Achievements

様々な臓器に由来する悪性腫瘍において、正常組織幹細胞の培養で観察される浮遊性細胞塊(スフェア)を形成する能力を持つ細胞は、未分化性や薬剤耐性といった癌性幹細胞が持つ形質を併せ持つことが知られる。そのため、当該細胞は癌性幹細胞の試験管内モデルとして注目されている。
昨年度の成果として、スフェア細胞がヒストン脱メチル化酵素JHDM1Bによって制御されるABCB1依存的機構によって薬剤耐性を獲得することを明らかにした。その一方で、スフェア細胞はABCB1非依存的な5-FUへの耐性も獲得していた。そこで本年度は、5-FUに対する耐性獲得におけるJHDM1Bの役割を検討した。まず、ヒト大腸癌由来SW480細胞のJHDM1Bをノックダウン(KD)して、5-FUの暴露による細胞死誘導の感受性を検討した。その結果、JHDM1BのKDは当該薬剤に対する耐性を高めた。反対に、JHDM1Bを過剰発現させると、5-FUに対する感受性が増感された。そこで、スフェア化したSW480細胞で発現量が変化する遺伝子群をマイクロアレイによる網羅的解析で探索した。その結果、定常状態での発現量と比較して、5-FU耐性への関与が示唆されるチミジル酸合成酵素のmRNA発現は上昇していなかったが、活性酸素種の代謝に関連する遺伝子であるグルタチオン過酸化酵素(GPX)-1、-2、-3のmRNA発現がスフェア細胞で上昇していた。加えて、JHDM1BのKDおよび過剰発現は、当該遺伝子群の発現を制御し、過酸化水素への暴露による酸化ストレスへの耐性獲得にも関与する可能性が示唆された。以上から、JHDM1BはGPX-1およびGPX-2の発現制御を介して腫瘍細胞の5-FU および酸化ストレスに対する耐性獲得に関与する可能性が示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ヒストン脱メチル化酵素JHDM1Bは大腸がんスフェア細胞の多剤耐性獲得を阻害する2014

    • Author(s)
      下里 修(5人中2番目)、早田浩明(5人中3番目)
    • Organizer
      第37回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [Presentation] ヒストン脱メチル化酵素JHDM1Bは大腸がんスフェア細胞のABCB1依存的な薬剤耐性獲得を阻害する2014

    • Author(s)
      下里 修(7人中2番目)、早田浩明(7人中3番目)、上條岳彦(7人中5番目)
    • Organizer
      第73回日本癌学会学術集会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2014-09-25 – 2014-09-27

URL: 

Published: 2016-06-01  

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