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2012 Fiscal Year Research-status Report

マラリア原虫感染時における樹状細胞の発生分化プログラムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 24590507
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

田村 隆彦  金沢大学, 薬学系, 助教 (00434035)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsマラリア
Research Abstract

マラリア感染における脾臓内のconventional DC(cDC)ならびにplasmacytoid DC(pDC)の細胞数の変動について解析した。マウスマラリアPlasmodium berghei ANKA (PbA) 感染赤血球をC57/BL6マウスに腹腔内にうつことで感染させた。その結果、PbA感染によりcDC, pDCとも細胞数が感染前と比較して有意に減少することが明らかになった。また、cDC, pDCともマラリア感染に伴い活性化が確認された(CD80, PDC-TREM発現)。Brdu取り込み実験の結果から、マラリア感染でcDCのturnoverには有意な差が見られなかった。活性型pan-caspase発現をフローサイトメトリーにより解析を行った結果、cDCにおいて活性型pan-caspaseが有意に増加しており、活性化後アポトーシス機構により細胞数が減少すると考えられた。pDCの活性型caspase発現については引き続き検討中である。
IFN-γ KOマウスで同様の解析を行った結果、IFN-γ KOマウスではcDCの活性化(CD80発現)が抑制されておりcDC細胞数の減少も抑制されていた。pDCの活性化については、IFN-γ KOマウスではマラリア感染後に見られるPDC-TREMの発現上昇は抑制されておらず、pDC細胞数の減少は抑制されなかった。
脾臓内のcDC, pDCの細胞数の減少については別のマウスマラリアPlasmodium yoelii 17XLをC57/BL6マウスに感染させたときも同様に確認された。このようなマラリア感染時におけるDCの細胞数の減少はマラリア感染で見られるさまざまな病態発症と関連するものと考えられる(Tamura, Infection and Immunity, 2011, Tamura, submitted, 2012)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マラリア(PbA)感染時におけるcDC, pDCの細胞数の変動について新しい知見が得られた。また、そのメカニズムについても、まだ解析中ではあるが、一定の進展が見られた。

Strategy for Future Research Activity

マラリア感染後に見られるDCの細胞数減少
pDCの細胞数減少についてはアポトーシスによるのか不明なのでさらに解析する。cDCのアポトーシス増加についてはtype I interferonの関与を解析するため、anti-IFNAR antibodyの投与によるtype I interferonシグナル経路の阻害による効果を検討する。
マラリア感染におけるCDP、pre-cDC、Ly6Chigh monocyteの解析
CDP、pre-cDC、Ly6Chigh monocyteをフローサイトメトリー法により同定し、骨髄、末梢血、脾臓におけるそれらの細胞数をマラリア感染において経時的に解析する。Plasmodium berghei ANKA(PbA)感染における予備的実験は既に部分的に行っている。Plasmodium yoeliiなど他のマウスマラリア感染でも同様に解析する。細胞数だけでなくCDPに特徴的に発現するflt3、M-CSFRなどのサイトカイン受容体の発現量も確認する。CDPは活発に増殖する細胞であることが既に報告されているが、CDPをFACSによって精製し、PI染色によりCDPの細胞周期を測定し、マラリア感染を通じてCDPの細胞分裂速度に変化があるかどうか検討する。
Flt3 ligandサイトカインの発現変動の確認
骨髄、末梢血、脾臓におけるFlt3 ligand発現の変化を定量的RT-PCRやELISA等の実験手法でマラリア感染において経時的に測定する。DCの発生分化に対する影響が報告されている他のサイトカイン、GM-CSFやM-CSFについても実験サンプルが転用できるはずなので同様に測定する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

非感染マウス、マラリア感染マウスの脾臓、骨髄、末梢血等の樹状細胞、ならびに樹状細胞前駆細胞を解析するための試薬類(フローサイトメトリー染色用抗体、細胞除去抗体など)、培地及び培養器(プラスティック製品など)の購入に充てる。また、マウスを用いたマラリア感染実験を行うので、マウスの購入費ならびにマウスの飼育に必要な餌、床敷き等を購入する。また、当初の研究計画に従い、学会での成果発表用の旅費に使用する。前年度の繰越金はサイトカイン中和抗体などの購入にあてる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Accumulation of major histocompatibility complex class II(+)CD11c(-) non-lymphoid cells in the spleen during infection with Plasmodium yoelii is lymphocyte-dependent.2013

    • Author(s)
      Kamei R, Miyakoda M, Tamura T, Kimura D, Honma K, Kimura K, Yui K.
    • Journal Title

      Microbiology and Immunology

      Volume: 57(3) Pages: 213-223

    • DOI

      doi: 10.1111/1348-0421.12024.

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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