2013 Fiscal Year Research-status Report
インターフェロン調節因子のトリプシノーゲン遺伝子等を介したウイルス感染防御機構
Project/Area Number |
24590555
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
林 日出喜 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10218589)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 嘉直 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30273527)
|
Keywords | インターフェロン調節因子IRFs / トリプシノーゲン遺伝子 / A型インフルエンザ・ウイルス / インターフェロン誘導遺伝子ISGs |
Research Abstract |
研究実施計画1)~8)に関して、 1)6種類のヒト・トリプシノーゲン遺伝子(PRSS1, PRSS2, PRSS3-v1, v2, v3, v4)のプロモーターをクローニングして、HEK293T細胞にトランスフェクトして解析を行った。IRFs(インターフェロン調節因子)の顕著な影響は見られなかった。2)ヒト・トリプシノーゲン遺伝子のReal-time PCRによるmRNAの定量法を確立した。 3)ヒト・トリプシノーゲンcDNAsを293T細胞に強制発現させ、酵素学的な解析を行った。PRSS1, PRSS3-v2はタンパク質としての発現を確認し、エンテロキナーゼによるトリプシン活性の上昇を確認できたが、PRSS2,PRSS3-v1,v3,v4はタンパク質レベルでの発現が確認できず、cDNAsの再調整が必要。4) マウスでIrf2ノックアウトにより顕著な発現上昇の見られたCa2+-結合タンパク質、FETUB, ANXA10等のヒトのホモローグをクローニングし、mRNAの定量法を確立した。 5)A型インフルエンザ・ウイルス(IAV)感染実験で、これまでに報告のあるRIG-I, IPS-1, TBK1, IRF3, IFITM3等のIAV感染抑制を確認する簡易な方法を確立した。この系で、IAV感染を抑制できる新たなISGs(インターフェロン誘導遺伝子)の検索、IRFs、トリプシノーゲン、Ca2+-結合タンパク質の影響を調べる予定。6)HIV感染モデルにて、HIV感染を顕著に抑制できる新たなISGsを同定した。 7)HTLV-1感染細胞株に、sh-RNAを使い恒常的にIRF2をノックダウンさせた細胞株を作成したが、細胞増殖に対する顕著な影響は見られなかった。誘導的なノックダウンができる細胞株を作成中。8)このIAV感染系で、IAV感染を抑制する放線菌産物等の検索を行う予定。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A型インフルエンザ・ウイルス(IAV)感染の影響を簡易に調べる方法を確立したことと、それに影響を与える子能性のある、IRFs(インターフェロン調節因子)、ISGs(インターフェロン誘導遺伝子)、トリプシノーゲン、Ca2+-結合タンパク質等の遺伝子をクローニング、解析をして、準備を整えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
このIAV感染の影響を簡易に調べる方法を用いて、IRFs(インターフェロン調節因子)、ISGs(インターフェロン誘導遺伝子)、トリプシノーゲン、Ca2+-結合タンパク質等の影響を解析する。さらに、IAV感染を抑制する放線菌産物等のライブラリーの検索を行い、創薬につなげたい。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] CXCR4-tropic, but not CCR5-tropic, human immunodeficiency virus infection is inhibited by the lipid raft-associated factors, acyclic retinoid analogs, and cholera toxin B subunit.2013
Author(s)
Kamiyama H, Kakoki K, Shigematsu S, Izumida M, Yashima Y, Tanaka Y, Hayashi H, Matsuyama T, Sato H, Yamamoto N, Sano T, Shidoji Y, Kubo Y.
-
Journal Title
AIDS Res Hum Retroviruses
Volume: 29
Pages: 279 288
DOI
Peer Reviewed
-
-