2013 Fiscal Year Research-status Report
HBV由来低分子RNAの機能解析と肝癌発癌メカニズムの解明
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24590559
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
水口 義昭 日本医科大学, 医学部, 助教 (70409217)
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Keywords | microRNA / HBV |
Research Abstract |
前回、miHBVの予想配列を組み込んだ発現ベクターを培養細胞へ導入し、細胞よりRNAを回収して発現しているRNAの解析を施行した。まず、100bp程度の位置に発現しているバンドが認められたため、これが、組み込んだベクターより発現したRNAと考えられた。しかし、本来であれば、さらに短い位置へ生体内の酵素により切断されたRNA(成熟miRNA)のバンドが確認されるはずであった。今回の導入実験ではこの位置でのバンドは確認されなかった。このため、われわれはさらに、別の発現ベクターを2種類作製し、同様の実験を行った。しかし、こちらでも予想されるバンドは確認されなかった。 原因としては、生体内での、成熟化は行われているものの、Detectに問題がある可能性も否定出来ないため、各ベクターを導入し細胞内の生体現象(分裂・増殖能など)に変化が見られるかを確認することとした。まず細胞の外見を観察したところ、ベクターの導入により大きな違差は見られなかった。現在、増殖能に変化が来ているかをアッセイにて確認中である。 HBV由来の特定の遺伝子の導入により、生体内へどのような影響が出るかを検討、確認することはこれまで実験にて証明されたことがなく、世界に先駆け、HBVの特定部位の遺伝子が何かしらの機能を有していることを証明できると考えられると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HBVmiRNA発現ベクターを導入したところ、予想されるmiRNA長さ(20bp前後)の発現が見られなかった。 そのため、種々のベクターを構築、もしくはDetection法に問題がある可能性も否定できず、確認に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
上で述べたように、発現ベクターを導入し、まずIn vitroにて細胞に与える影響を分子生物学的に検討する。 細胞増殖能、遊走能、apoptosisアッセイを検討する。 また、細胞内でのmRNA, Proteinの発現がどのように変化しているかを検討する。 変化のあったmRNA ProteinにおけるLuciferaseアッセイを行い。miHBVが発現変化に関係しているかを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遅れにより、購入予定品を購入しなかった。 次年度の適切な時期に予定品を購入する。
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