2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24590561
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
河本 聡志 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (60367711)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ロタウイルス / リバースジェネティクス系 / ヘルパーウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
ロタウイルスのリバースジェネティクス系は、ヘルパーウイルスを必要とするため、組換えウイルスを単離するための選択条件が必要であり、その条件が確立されているのは、11本のセグメントのうちVP4、NSP2、NSP3の3本に過ぎない。今年度は、残る8本のセグメントについても組換えウイルスを単離するための選択条件を開発し、ロタウイルスにおけるリバースジェネティクス系を発展させることを目的とした。 ヒトKU株の限界希釈から分離したKU-24株のセグメント11は3塩基欠失(Δ423-425)を起こしており、ロタウイルス株間で極めて高度に保存されているNSP5上のE135を欠失していた。KU-24株は野生型KU株と同程度の増殖能を示したが、ウイルス粒子へのパッケージング効率は、変異型セグメント11<野生型セグメント11であることが競合感染実験により示された。KU-24株の2つのリバータントウイルスはともに423-425位置に遺伝子配列の挿入を有することから、この領域のシーケンスがセグメント11のパッケージングに重要なシグナルを含んでいる可能性が示された。リバースジェネティクス系の開発においては、野生型セグメント11をコードするプラス鎖RNA発現プラスミド(T7プラスミド)とともに、KU-24株をヘルパーウイルスとして利用することで、パッケージング効率の違いを選択条件としたNSP5/6遺伝子を標的とするリバースジェネティクス系の開発につながるものと期待される。 研究期間全体では、現在のヘルパーウイルスを用いるリバースジェネティクス系をVP4遺伝子に応用し、VP4の限定切断によるウイルス感染性の獲得機構を解析するとともに、このシステムをNSP5/6遺伝子に応用するため、ヘルパーウイルスとしてのKU-24株を分離した。一方で、ヘルパーウイルスを必要としないシステムの開発に向け、これまで報告されていない、T7 RNAポリメラーゼ発現プラスミドを用いたレオウイルスのリバースジェネティクス系を確立した。
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[Journal Article] Whole genomic analysis of human G12P[6] and G12P[8] rotavirus strains that have emerged in Myanmar.2015
Author(s)
Ide T, Komoto S, Higo-Moriguchi K, Htun KW, Myint YY, Myat TW, Thant KZ, Thu HM, Win MM, Oo HN, Htut T, Wakuda M, Dennis FE, Haga K, Fujii Y, Katayama K, Rahman S, Nguyen SV, Umeda K, Oguma K, Tsuji T, Taniguchi K.
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 10
Pages: e0124965
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Whole genomic analysis of human G12P[6] and G12P[8] rotavirus strains that have emerged in Kenya: Identification of porcine-like NSP4 genes.2014
Author(s)
Komoto S, Wandera Apondi E, Shah M, Odoyo E, Nyangao J, Tomita M, Wakuda M, Maeno Y, Shirato H, Tsuji T, Ichinose Y, Taniguchi K.
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Journal Title
Infect Genet Evol
Volume: 27
Pages: 277-293
DOI
Peer Reviewed
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