2013 Fiscal Year Research-status Report
酵母発現HBV粒子を用いた細胞表面結合蛋白質の探索
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24590563
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
鈴木 亮介 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (50342902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 俊一 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (60263406)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / 細胞表面蛋白質 |
Research Abstract |
組換え酵母を用いてB型肝炎ウイルス(HBV)のL蛋白質を発現させ、組換えHBV粒子を精製した。様々な細胞株について、酵母発現組換えHBV粒子の結合能をフローサイトメーターを用いて定量的に解析し、ウイルス粒子が最も良く結合する細胞とほとんど結合しないヒト由来細胞株を見いだした。その中でウイルスが最も良く結合する細胞をトリプシン処理すると、ウイルス粒子の結合能が低下した事から、蛋白質を介したウイルス粒子の結合が示唆された。そこでウイルス粒子が最も良く結合する細胞とほとんど結合しない細胞を異なる安定同位体標識アミノ酸含有培地で培養した後に、細胞表面蛋白質をビオチン標識し、精製を行った。さらに質量分析法を用い、発現レベルの異なる蛋白質を多数同定した。同定された蛋白質に対するsiRNAを、ウイルス粒子が結合する細胞に導入し、ウイルス粒子の結合を減弱させる遺伝子を同定した。また、この蛋白質を発現していない細胞に強制的に発現させると、組換えHBV粒子が結合した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はウイルス粒子が良く結合する細胞とほとんど結合を示さない細胞において発現レベルの異なる多数の蛋白質の中から、ウイルス粒子の結合に関わる宿主因子の同定に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
酵母由来組換えHBV粒子の細胞表面への結合に関与すると考えられる宿主因子の同定に成功した事から、今後はその結合責任領域を明らかにする為に、様々な欠損変異体発現プラスミドを構築し、解析を行なう。また培養細胞を用いたHBV感染実験系において、同定された分子のウイルス感染への関与を明らかにする。さらにはHBV subviral particleの細胞表面への結合への関与についても検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ウイルス粒子結合蛋白質の同定において、蛋白質の質量分析から同定に成功した為、もう一方のcDNAライブラリーを用いたスクリーニングを行わなかった為。 物品(ウシ胎児血清、培養液、各種抗体、PCR 試薬、ELISA 関連試薬、電気泳動関係、siRNA、トランスフェクション試薬)、プラスチック器具類(細胞培養容器、ピペット類、手袋等)、国内旅費、海外旅費、人件費、謝金、その他
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Interleukin-1 and tumor necrosis factor-alpha trigger restriction of hepatitis B virus infection via a cytidine deaminase AID.2013
Author(s)
Watashi K, Liang G, Iwamoto M, Marusawa H, Uchida N, Daito T, Kitamura K, Muramatsu M, Ohashi H, Kiyohara T, Suzuki R, Li J, Tong S, Tanaka Y, Murata K, Aizaki H, Wakita T.
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Journal Title
J Biol Chem.
Volume: 288
Pages: 31715-31727
DOI
Peer Reviewed
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