2012 Fiscal Year Research-status Report
Th17およびTfh分化に及ぼすTRAF5の抑制作用の解明
Project/Area Number |
24590571
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宗 孝紀 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60294964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 直人 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60291267)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫学 |
Research Abstract |
申請者は、NF-κB 活性化に促進的に機能するとされているTNF receptor associated factor 5(TRAF5)が抗原特異的 CD4 T細胞活性化において抗炎症的な機能を有することを発見した。本研究では、以下の点からそのメカニズムに介して解析する。すなわち、1)TRAF5 欠損 CD4 T 細胞の in vitro 分化系を用いて、TRAF5 が IL-6R シグナル経路、特に STAT3 に対してどのように阻害的に働くかについて分子レベルで解明する。2)in vivo における CD4 T 細胞分化にTRAF5が果たす役割を解明する。以上の実験により、TNFR 型分子の下流シグナル(TRAF5)とサイトカインシグナル(STAT3)のクロストークを介した、新たな CD4 T細胞活性化制御機構を解明する。平成24年度は、IL-6Rシグナル伝達系における TRAF5 の役割を解明するために、gp130 遺伝子を導入したBa/F3細胞を用いた IL-6 シグナルに特異的な細胞増殖アッセイを確立した。TRAF5の発現量と、IL-6刺激依存的細胞増殖応答の強さの関連性について評価した結果、TRAF5 が確かに IL-6 に依存したBa/F3細胞の増殖応答を抑制することを明らかにできた。また、これが STAT3の活性化の抑制に起因することも明らかにできた。野生型及び TRAF5欠損マウスに由来するナイーブ CD4 T細胞を用いたin vitro 分化培養系を用いて、ヘルパーT細胞分化を評価した結果、IL-6 シグナル依存的に Th17 や Tfh 細胞の分化が起こり、TRAF5 の欠損によりこれらのヘルパーT細胞サブセットへの分化が亢進することを明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究実施計画に掲げた目標はクリアできており、平成25年度もおおむね計画通りに研究を進展させることができると思う。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、in vivo のT細胞解析および分子レベルでの機能解析に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、主として細胞培養等の実験を行ったため、物品費の支出が予定より少なかった。平成25年度は、動物実験等を行う予定にしていることからより多くの支出が予想される。平成25年度以降に請求する研究費は、物品費および旅費として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)