2014 Fiscal Year Annual Research Report
地域医療に従事する医師・看護師の適正配置と負担軽減に関する総合的研究
Project/Area Number |
24590592
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
西條 泰明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70360906)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域医療 / 地理情報システム / アクセス時間 / 仕事のストレス / 過重労働 / 離職の意思 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、220救急医療機関にアンケートを送付し101医療機関より回答を得た。経年変化では救急車台数は増えていたが、年時間外・休日外来受診者数は減少傾向にあり、不要不急の受診は減少傾向にある可能性が考えられた。コンビニ受診対策としては、ポスターが最も多く、37医療機関、ついでパンフレットとホームページが7医療機関であった。医師の当直については、日当直が多く行われていることや、当直翌日の休みの取得が難しいなど、負担があることが考えられ、その負担軽減のために多くの施設で外部からの日当直医に頼っていた。看護師の時間外・休日救急外来対応については、小規医療機関の場合、病棟看護師が担当を兼ねていることが多いと考えられた。看護師が時間外・休日救急外来専属となる場合は、日直と当直を兼ねることは少ない。救急外来の混雑や救急搬送に備えた待機看護師の有無について43施設で待機看護師ありと回答があり、一定の負担が生じている可能性があると考えられた。 研究全体の成果としては、地理情報システム(GIS)を用いた研究において、市町村から拠点病院への自動車アクセス時間が90分以上の群に心血管疾患SMRの上昇の傾向を認めた。周産期アウトカムではアクセス時間に関連を認めず、小児科医数の影響を認めた。脳外科の拠点病院にもアクセスの格差を認め、ベイズ法でアクセス時間上昇によりSMR上昇の傾向を認めた。GISを用いて施設配置の改善の度合いを定量化することができた。看護師の病院離職の意思ありに対し有意な関連は、要求度OR 1.53、コントロールOR 0.73、上司サポートOR 0.59であった。うつ症状ありでは、要求度OR 1.39、コントロールOR 0.63、上司サポートOR 0.81、家族/友人サポートOR 0.67であった。
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Research Products
(5 results)