2013 Fiscal Year Research-status Report
医師として適切な服装・言動とは? 医師・患者の横断調査
Project/Area Number |
24590598
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
栗原 宏 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90529603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前野 哲博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)
前野 貴美 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80528480)
河村 由吏可 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90379983)
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Keywords | 医師 / 服装 / 身だしなみ / 医師患者関係 |
Research Abstract |
医師の服装は医師患者関係を構築する上で重要な要素であると考えられている。患者との関係の構築は医学生が臨床実習を行う上でも必要とされる。本研究では、服装・身だしなみが実際にどの程度の影響力を有しているか明らかにすること、医学生が服装・身だしなみをどのように認識しているかを明らかにするために調査を行った。患者対象は国内5カ所1411名(内解析対象491名)、医学生対象調査は国内2カ所439名(内解析対象382名)に実施した。 患者対象調査の結果、医師への信頼感に影響する要因として、服装・身だしなみは約80%が重要であると回答した。この結果には性別、年齢、地域などの要因は影響しなかった。また、医師の服装として白衣は最も適切な服装と考えられ、スクラブ(手術着)はこれに次いだ評価となっていた。しかしながら、スクラブは各要因を調整した結果、地域や年齢による影響を受けており、特に年齢に関しては高齢層ほど好ましくない服装と認識していることが判明した。スクラブは医学的な意味での「清潔」という観点からは好ましい服装であり、機能性という面からも近年若い医師を中心として着用することも増えている。医師としては相応しくないと見られている可能性もあり、注意が必要であると考えられる。 身だしなみに関して、名札の未着用は汚れた白衣の着用と同等の評価であること、イヤリング・ピアスは男性医師では不適切とみなされていること、女性医師では形状により違いがあるが小さいならば受け入れられる可能性があることなどが示された。 医学生に関しては、概ね患者よりも服装・身だしなみに対して厳しい見方をしていることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの収集および解析は終了し、その内容の一部をasia pacific family medicine誌に論文としてまとめ、掲載された。 ”Importance of physicians’ attire: factors influencing the impression it makes on patients, a cross-sectional study”
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Strategy for Future Research Activity |
当初、診療風景の動画を提示しての調査を予定していたが、回答に時間がかかり、参加者が著しく少なくなる為、写真を提示しての調査とした。データの収集はすでに終了し、解析も概ね完了している。今後、とりまとめたデータの一部を別の論文としてまとめ、海外の雑誌に投稿する予定である。
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Research Products
(2 results)