2012 Fiscal Year Research-status Report
クリニカルクラークシップの診療科横断的リアルタイム評価の方法と意義に関する研究
Project/Area Number |
24590613
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
岡田 宏基 香川大学, 医学部, 教授 (00243775)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋本 尚志 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20325343)
河井 信行 香川大学, 医学部, 准教授 (40294756)
横井 英人 香川大学, 医学部附属病院, 教授 (50403788)
舛形 尚 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (70263910)
臼杵 尚志 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (90232834)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 臨床実習評価 / Web入力 |
Research Abstract |
本年度は、前半に臨床実習登録システムの設計、製作を行い、後半に実際の運用を開始する予定であった。 1)臨床実習登録システムの設計:前年度まで使用していた汎用システムの不備を改善するために、次のような仕様でシステムを構築した。①学生の一括登録ができること、②スケジュールの一括登録ができること、③入力時に学生の氏名と顔写真とが確認できること、④入力後の修正が教員により端末から行えること、⑤評価を参照する際に、実習を行った診療科が表示されること、⑥他の診療科の評価も容易に参照できること、⑦データの書き出しが容易に行えること、⑧このシステムをファイアーウォール内の学部内専用サーバにインストールできること。 2)実際の運用:9月上旬にはシステムの制作が完了する見通しであったため、8月上旬に診療科向けに使用説明会を開催した。それまで汎用システムで評価を行っていた診療科は全て本システムに移行することで了承が得られた。予定通り9月上旬にシステムを学部内サーバにインストールし、運用準備を開始した。実際の運用開始は、10月中旬になったが、予定していた診療科において利用を開始することができた。 3)運用開始後の問題点、今後の課題等:汎用システムでは入力を教員へのメールで促すシステムであり、予定された入力時期を過ぎると、メールの在処が不明となり、そのために入力が更に遅れる懸念があった。本システムでは、ブラウザにシステムのURLを登録することで評価入力が可能になるため、その懸念は払拭された。また入力が遅れてもどの週の評価かも明らかにすることができる。教員側からのシステムに対する苦情等は年度内は寄せられていない。しかし、学生登録時の不便さや、メニュー画面のわかりにくさ等がまだ課題としてあるため、次年度はこれらの点を修正したい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床実習評価システムの制作が予定より早く完成したため、約半年間の評価データを収集することができた。メールでの入力依頼に比べて入力が著しく早まったということはなかったが、これは各診療科の担当医教員の事情によるものかもしれない。平成24年度は評価はトライアル的な扱いであったために、診療科によっては未入力のまま欠損値となることもあったが、これについては次年度の検討課題とする。 これまで各科を回る5年次の臨床実習はその評価は行わず、6年次の選択型実習を終えて、卒業試験にて各診療科の評価としていた。しかし、医学部定員増に伴う学力低下が懸念される中、5年終了時に一度評価を行う必要性が生じてきた。このため、香川大学医学部では、5年次の実習終了時に総合試験をペーパーで行い、本システムを用いた実習評価と合わせて6年次への進級判定とすることとなった。 この制度が実施できるようになったのも、本評価システムの実用化がなされていたからであり、現時点での大きな成果といえる。実習の評価は、出席状況、実習への熱意、知識とスキル、課題達成に加えて、これらを参考にした総合評価をつけ、これを各診療科の評価とすることにした。これに伴い、システムの一部改修の必要性が生じているが、これについては次項で記載する。
|
Strategy for Future Research Activity |
1)システムの改修 平成24年度に使用した結果、幾つかの改修が必要となっている。学生等の登録作業では一括削除ができないため、誤った登録を行うと、一件一件削除が必要となる、修正も同様に個別の作業が必要となる点が非常に不便である。また、平成25年度から実習終了時に総合評価を入力するという運用となったため、2週間の実習を行う診療科では、1週目と2週目とで入力項目が異なる。現行システムでは2週とも同じ項目しか設定できないため、1週目は不要な項目はブランクにするという運用となり、混乱を招きかねない。この点の改修が大きなポイントとなる。 2)実習評価の継続と他の評価との比較検討 平成25年度以降は臨床実習を行う全ての診療科での評価実施となったため、診療科ごとの評価と実習内容との比較、また実習評価と5年次末の総合試験や、6年次のAdvanced OSCEの成績、さらには既に受験したCBTの成績などと比較し、今後の学生指導への参考資料とする。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1)システムの改修費用:約90万円 2)成果発表等のための旅費:約25万円 3)消耗品等:約15万円
|