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2013 Fiscal Year Research-status Report

クリニカルクラークシップの診療科横断的リアルタイム評価の方法と意義に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24590613
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

岡田 宏基  香川大学, 医学部, 教授 (00243775)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 樋本 尚志  香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20325343)
河井 信行  香川大学, 医学部, 准教授 (40294756)
横井 英人  香川大学, 医学部附属病院, 教授 (50403788)
舛形 尚  香川大学, 医学部附属病院, 講師 (70263910)
臼杵 尚志  香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (90232834)
西屋 克己  香川大学, 医学部, 准教授 (60526838)
Keywords臨床実習評価 / クリニカル・クラークシップ / Web入力 / リアルタイム評価
Research Abstract

1)評価システムの改修
今年度の大きな改修は、学生が個人の評価を見ることができるようにしたことである。7月までにシステムの改修を終え、9月から学生に提示した。学生ごとに利用者IDとパスワードとを配布し、システムにログインすることで、個人の出席状況、総合成績を、診療科毎に閲覧できるようにした。後述するように、この評価と年度末の総合試験との合計で進級判定がなされることとなったため、学生は年度末近くにはこの評価をよく参照していたようである。
2)評価結果の解析
今年度は、年度当初から臨床実習を担当する全ての診療科及びセンターで評価を開始することができた。5年次の臨床実習は42週行われるが、2週間の科と1週間の科及びセンターがあるため、実習数は26となる。学生毎にこれらの評価を集計し、総合評価(6点満点)を合計し、50点満点に換算したものを個人の評価とした。その結果、学生の平均点±SDは43.3±1.2となった。また、5年次学生には年度末に100問から成る総合試験を実施し、その結果を50点満点に換算し、実習の評価と総合して進級判定資料とした。その合計結果は、平均点±SDは76.0±4.6、最高点84.3、最低点64.2となり、全学生が進級することができた。
また、診療科別に総合評価を平均したところ、その平均値は、4.0から6.0の間に分布し、平均値±SDは、5.18±0.52であった。これは診療科間で総合評価がほどよくばらついていることを示すものであり、それはとりもなおさず、各診療科での診療実習のあり方をも反映していると推察される。すなわち、実習中に学生に課題を多く課する所は、学生の態度や能力を評価しやすいので、評価が低めとなり、見学型に近いところは学生の評価が難しくなるため、概して評価が高めとなる。このことは、今後の各診療科への実習のあり方へのフィードバックになり得ると考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

年度当初に予定していたシステム改修を比較的早い時期に終えることができ、また臨床実習を担当する全ての診療科およびセンターで1年間を通じて実習の評価を行うことができた。
研究実績の概要にも記載したように、本システムでの臨床実習評価は、本年度から総合試験と合わせて6年次への進級要件とした。年度末に全ての診療科・センターからの評価が欠損なく入力され、全ての5年生学生に対して実習の評価を行うことができ、また進級のための総合評価を行うことができたことは、今年度の年度計画を達成することができた証である。
また、臨床実習の評価と、総合試験(紙で100問)との相関を見ると、弱いながらも有意な正の相関が見られた(r=0.28)。これは、医学的知識と実習における態度とがある程度関連していることを示すもので、今後の医学教育にとって非常に興味深い結果である。さらに、各診療科の実習評価の特徴も浮き彫りにすることができたことは、現在のところ見学型実習が主となっている診療科・センターが、今後、参加型臨床実習へ更に移行する際の大きな手がかりになる。
年度末に実習の評価を担当している教員にシステム及び実習評価の意義等についてアンケート調査を行った。その結果、毎回評価を入力することについては若干の負担があるとする教員も見られたが、実習評価の意義については、概ね肯定的な意見が大部分を占めた。このことから、本評価システムはクリニカル・クラークシップ評価においてかなり定着しているものと推測された。
このように臨床実習の評価を担当する全科で統一システムにより行えたことは、今後の医学教育を推進する上で様々な課題を浮き彫りにすることができており、予定していた研究が達成されていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

最終年度の研究計画
1)システムの最終調整および配布用パッケージの制作
今年度通年で評価の集計を行ったところ、一部であるが、本来ではない項目の評価に置き換わっているという不具合が見られた。まずこの原因を究明し、システムの改修を行う。次に、評価を参照する際に縦の情報にずれが生じる現象が生じることがあるため、これを修正する。最後に、本システムは評価項目や、評価のタイミングなど、汎用性が高いものになっている。そのため、学内にサーバを設置すれば(あるいは既存のサーバを利用すれば)、どの大学においても利用が可能である。最終バージョンについて、無償配布が可能なパッケージを作成したい。
2)臨床実習の評価の継続ならびにその解析
最終年度においても、年度当初から全ての診療科・センターにおいて臨床実習の評価を継続する。既に平成25年度の各科ごとの総合評価の平均値一覧を各科に配布済みである。この結果を元に、クリニカル・クラークシップの内容が見直されることを期待しているが、各科の2年間の評価を比較し、実習の内容を反映して、教員の評価が変化したか否かを検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] クリニカル・クラークシップ評価のためのオンライン入力システムの開発2013

    • Author(s)
      岡田宏基、舛形尚、樋本尚志、臼杵尚志、河井信行、西屋克己、横井英人
    • Organizer
      第45回日本医学教育学会大会
    • Place of Presentation
      千葉市
    • Year and Date
      20130726-20130727

URL: 

Published: 2015-05-28  

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