2012 Fiscal Year Research-status Report
適応外医薬品へのアクセス改善を目的としたエビデンス評価システムの検証
Project/Area Number |
24590619
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
嶋澤 るみ子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00411083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 正行 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10242215)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | レギュラトリーサイエンス / 適応外使用 / 公知申請 / コンペンディウム |
Research Abstract |
本研究は、医薬品適応外使用のアクセス改善に必須であるエビデンス評価システムを日本で構築することを目的として、①日本の適応外使用要望のエビデンス・推奨度の検証、②日本の公知承認審査と米国コンペンディウムにおけるエビデンスの選択から、承認・推奨の意志決定までの評価・判断基準の解析、を行うことにしている。24年度は日本の公知申請承認80品目を利用して、米国メディケアで使用している4種のコンペンディウムの特性検証を行い、25年度以降の研究で主に使用するコンペンディウムを選択することを目標に設定していた。 まず各コンペンディウムの特性を明確にするために、検討対象とする公知申請承認80品目での、承認時に評価したエビデンス(評価している資料の種類・質、海外での承認状況など)の詳細調査と品目の属性(申請・承認年月日、審査期間、ATC(Anatomical Therapeutic Chemical)分類、成人・小児、希少疾病など)に基づく解析を行い、論文発表した(Clin Ther 2012; 34: 2104-16)。 次に、この公知申請承認80品目を用いて、実際のコンペンディウムでの評価を調べ、今後の研究で主に使用するコンペンディウムの選択を行った。結果、収録医薬品数と評価されている効能・効果の多さ、最新情報のupdateの頻度、実際の調査の容易さなどから、DRUGDEXを今後主に使用するコンペンディウムとすることにした。 さらに、DRUGDEXを用いた「適応外薬の要望」のうち2009年公募分285要望に対する予備調査を行い、25年度以降の解析に必要な収録医薬品数・評価効能効果数があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初24年度に予定していた公知申請承認80品目を利用したコンペンディウムの特性解析を行い、主に使用するコンペンディウムとしてDRUGDEXを選択した。またこの解析経過の一部を論文発表した。さらにDRUGDEXを用いて、25年度以降の研究対象である「適応外薬の要望」のうち2009年公募分285要望の予備調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度以降の研究対象と予定している「適応外薬の要望」のうち2009年公募分285要望に関して、DRUGDEXを用いて予備調査したところ、DRUGDEXでの評価が記載されていない医薬品や効能・効果はあったものの、今後の調査・解析には支障がないとの感触を得ている。また「適応外薬の要望」として提出されたもののうち医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討を経て、2012年末までに55品目が公知申請により承認されていることから、公知申請におけるエビデンスとの関係についての解析も可能な状態になってきている。 これまでの結果も踏まえて、当初の計画通り、「適応外薬の要望」による2009年公募分285要望を対象に、DRUGDEXにおける評価(エビデンスに関する評価、推奨度など)、要望の基本属性(ATC分類、成人・小児の別など)、米国での承認状況、検討会における検討結果、承認済みの要望については公知申請におけるエビデンス、について調査し、それぞれの関係を解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請書での予定通り、DRUGDEX(オンライン)の契約料のほか、論文の英文校正費、雑誌掲載料などとして使用する予定である。
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Research Products
(3 results)