2014 Fiscal Year Research-status Report
急増した鍼灸学科の医療安全教育の評価と、質の保持・向上のためのコンテンツ開発
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24590644
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
山下 仁 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (10248750)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 鍼灸 / 安全性 / 学校教育 / 医療安全教育 / 教育コンテンツ / 教育の質 / 鍼灸学科 / ワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24・25年度の成果を踏まえて、鍼灸による有害事象・過誤に関する病態別分析、海外の大学における鍼灸安全教育の視察、鍼灸安全教育に特化したシラバスの調査、および安全教育授業コンテンツ開発のためのワークショップを行った。 1.鍼灸に関連して発生したとされる有害事象・過誤の報告論文のうち、①気胸、および②気胸を除く臓器損傷・異物について、それぞれ文献レビューを行った。その結果、近年においても鍼治療後に発症した気胸が報告されていた。また、伏鍼が臓器損傷に関与していることがわかった。これらのことから鍼灸師は局所解剖と安全刺鍼深度を理解して不必要な深刺や粗暴な刺鍼操作を避けることが重要であり、そのために鍼灸師に対して安全性関連情報を定期的に更新し情報発信することで継続教育を推進していく必要性が示唆された。 2.大学で鍼灸の教育を行っているオーストラリアのシドニー工科大学およびウエスタンシドニー大学の現状を視察した。抜いた鍼の取扱い、安全管理教育プログラムの文章化、およびITを用いた授業について、日本よりも徹底していた。 3.大学鍼灸学科で鍼灸安全教育に特化したシラバスがWeb上で入手できるのは4校であり、すべてが過誤、有害事象、感染制御を、また2校以上が関連機器の安全管理、システムとしての事故防止策、インシデント報告、安全刺鍼深度、事故発生時の処置を含んでいた。国内の鍼灸安全教育プログラムが標準化されていないことが確認できた。 4.鍼灸安全教育に携わる教員によるワークショップを開催し、①入学直後と臨床実習直前の2回に分けて安全教育を行うべきこと、②安全刺鍼深度に関する人体模型の開発・改良・普及、③教科書およびガイドラインの記載の更新と統一、④シミュレーション教材の積極的な使用、について合意が得られ、将来行うデルファイ法の原案が作成できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
デルファイ法を行うための叩き台となる教育コンテンツ原案の作成に時間を要した。もともとデルファイ法を行ってからワークショップを開催する予定であったが、教育コンテンツ原案を作るためにワークショップを開催するほうが合意に至りやすいことに気づき、順序を変更してワークショップを先に実施した。このためデルファイ法の実施は最終年度に行うことになった。
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Strategy for Future Research Activity |
ワークショップと模擬授業の実施回数を予定より少なくし、デルファイ法の実施を中心に行うことにより、研究機関内にコンテンツリスト暫定版を完成させる。
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Causes of Carryover |
年度末に「今日の診療DVD-ROM」購入予定であったが、手続きを済ませると次年度にずれ込むことがわかり、また最新版が未発刊であることがわかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定通り同品の最新版を購入する。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 安全性向上のための局所解剖Q&A2014
Author(s)
上原明仁, 古瀬暢達, 山﨑寿也, 菅原正秋, 新原寿志, 山下仁
Organizer
第63回(公社)全日本鍼灸学会学術大会愛媛大会
Place of Presentation
愛媛県松山市, ひめぎんホール
Year and Date
2014-05-16 – 2014-05-18
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