2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24590650
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
米本 直裕 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神薬理研究部, 客員研究員 (90435727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 正俊 岡山大学, 大学病院, 講師 (60415510)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自殺予防 / エビデンス / 複合介入 / バイアス / 研究倫理 / 大規模データベース / メタアナリシス / 系統的レビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
1.「自殺予防介入の評価指標」の開発 文献データベース(Pubmed, Psychlit, CHINAL等)から検索式により論文を抽出する系統的レビューを行った。評価指標と自殺行動との関連を研究した論文を網羅的に探索し、評価指標に関する論文データの集積を行った。評価指標の国際標準であるThe COMET (Core Outcome Measures in Effectiveness Trials) Initiative と情報交換を行い、評価指標の妥当性を評価した。また日本の自殺予防研究の大規模データの2次解析を行い、自殺行動と評価指標の関連性を明らかにした。 2.「自殺予防介入のための研究ガイダンス」の作成 研究のポイントである「複合介入」、「バイアス」、「研究倫理」について海外の論文、研究ガイダンスをレビューした。「複合介入」については、英国MRC(医学研究協議会)が作成した「複合介入に関するガイダンス」を翻訳、検討した。「バイアス」「研究倫理」については、米国FDA(医薬品食品安全局)のガイダンスと会議録、米国精神薬理学会、国際自殺予防学会のガイダンスと会議録を収集し、検討した。自殺予防介入研究では、自殺行動の定義、妥当性のある評価指標の採用、複合的な背景をもつ自殺リスク集団での介入対象の選定、介入のプロセス評価が重要であり、現在のエビデンスを吟味した上で、介入法を開発する必要があることが明らかになった。そのために系統的レビューや既存データの2次解析は有用であった。研究実施では、高リスク者に随時対応できる研究体制と個人情報への十分な配慮が必要であることが明らかになった。研究ガイダンスを作成し、それに基づいて事例として、遺族に対する介入法の検討的レビューを行い、介入法の開発の課題を示した。
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Research Products
(1 results)