2014 Fiscal Year Annual Research Report
超高速高感度同時検出生物化学発光測定法の開発とマルチラベルイムノアッセイへの応用
Project/Area Number |
24590707
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊藤 克敏 昭和大学, 薬学部, 准教授 (20223141)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 生物発光 / 化学発光 / 超高速高感度測定 / イクオリン / ガウシアルシフェラーゼ / アクリニジウムエステル / マルチラベルイムノアッセイ / 多成分同時測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガウシアルシフェラーゼ(GL)の生物発光法およびアクリジニウムエステル(AE)の化学発光法をイクオリン(AQ)の生物発光に組み合わせることにより、高感度かつ迅速な3成分測定法を検討した。本同時測定系におけるAQ、GL、AEの最小検出感度は6.4×10-20、9.7×10-19、6.5×10-19 mol/assay(blank+3SD)であり、同時再現性は1.5~8.3%、2.1~3.8%、2.6~3.6%(CV %,n=8)であった。 本法をα-フェトプロテイン(AFP)、前立腺特異抗原(PSA)、がん胎児性抗原(CEA)の三種の腫瘍マーカーの同時測定に応用した。それぞれの腫瘍マーカーに対する抗体を固相化したプレートに標準溶液60μL、AQ標識抗AFP抗体、GL標識抗PSA抗体、AE標識抗CEA抗体を含む溶液50μL加え4℃で一晩放置した。B/F分離後、上記の方法で発光検出したところ、AFP、PSA、CEAそれぞれの検量域は4.1~263、8.8~565、2.8~4620 ng/mLとなりいずれの腫瘍マーカーもカットオフ値を含む検量線が得られた。 さらにマウスサイトカインのうちTNF-α、IFN-γ、IL-6の測定に本法を応用した。本測定では、標識抗体にFITC標識抗TNF-α抗体、ジゴキシン標識抗IFN-γ抗体およびビオチン標識抗IL-6抗体をそれぞれ使用した。その検出には、AQ標識抗FITC F(ab')抗体、GL標識抗ジゴキシン抗体およびAE標識抗ビオチン抗体をそれぞれ用いた。それぞれの検量域は、AQで測定したTNF-αが0.625-40ng/mL、GLで測定したIFN-γが20-1250pg/mL、AEで測定したIL-6が20-1250pg/mLが得られた。 創薬で用いる小動物から得られる血液試料は極微量であるが、本法を用いることで使用する個体数は削減できることが推測された。
|