2012 Fiscal Year Research-status Report
室内環境汚染物質2-エチル-1-ヘキサノールによる鼻のシックハウス症状の解明
Project/Area Number |
24590752
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
三宅 美緒 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80128610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 龍雄 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60262896)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | olfactory marker protein |
Research Abstract |
9週齢ICR雄マウスを4群に分け、それぞれに2-エチル-1-ヘキサノール0,20,50,150ppmを、7日間、1ヶ月間、3ヶ月間曝露した後、解剖をして、嗅球と嗅上皮を取り出し、嗅球は固定した後、ビブラトームで薄切して切片をPBS内に保存し、嗅上皮は、脱灰、固定した後、パラフィン切片を作成した。免疫染色により、嗅球の糸球体の嗅神経、及び嗅上皮の嗅細胞を観察した。また、嗅上皮の構造変化をHE染色で、また、嗅上皮への細胞浸潤を、免疫染色により観察した。 現在までに、2-エチル-1-ヘキサノール7日間曝露により、嗅上皮の嗅細胞の消失に伴い、好中球の浸潤が起こり、1ヶ月曝露後には嗅細胞が再生し、3ヶ月後には嗅細胞の増加、単核球、リンパ球の浸潤が観察された。一方、、嗅球では、1ヶ月曝露により糸球体の嗅神経の量が増加し、3ヶ月曝露では、逆に嗅神経の量が減少し、糸球体の大きさも小さくなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の1年は2-エチル-1-ヘキサノール曝露による嗅上皮および嗅球の病理変化を観ることが主な目的だったので、これに関しては、この1年でほぼ達成していると思う。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、嗅球の種々の介在ニューロンを免疫染色で染め分け、嗅上皮の各曝露期間における構造変化や細胞浸潤との関連を検討したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各種抗体や免疫染色に付随した試薬に使用する。
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