2014 Fiscal Year Annual Research Report
臓器中レアメタルの局在と化学形態‐レーザー試料導入質量分析法の生体試料への応用
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24590760
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Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
篠原 厚子 清泉女子大学, 付置研究所, 教授 (90157850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 岳史 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10251612)
松川 岳久 順天堂大学, 医学部, 助教 (60453586)
千葉 百子 順天堂大学, 医学部, その他 (80095819)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セリウム(Ce) / ユーロピウム(Eu) / マウス肺 / 化学形態 / LA-ICPMS |
Outline of Annual Research Achievements |
25年度の検討で、肺におけるレアアースの局在と化学形態の測定にレーザー試料導入質量分析法(LA-ICPMS)が有用であることが示されたが、定量性に課題が残った。そこで、26年度は、希土類元素のユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、およびサマリウム(Sm)の酸化物粒子を吸入したマウスの肺の凍結切片試料を作製して、同一個体の肺試料をLA-ICPMSとバルク分析ICPMSで測定し、得られた値と比較することにより定量的な評価を試みた。曝露元素がどのような生体成分と結びついて局在するかを検討するために常在する必須元素についても測定した。空気を含む組織である肺をコンパウンドに埋めて凍結すると気泡を生じるため、コンパウンドを肺に注入してから包埋した。また、パラフィン包埋試料の同様の1μm厚の切片作製は困難であったので、5μmの切片を作製し、スライドグラス上に載せ、光学顕微鏡で観察し、無染色でLA-ICPMS測定を試みた。含有される希土類のバルク濃度は、凍結切片と同条件の臓器試料で行う必要があるため、包埋ブロックを50μm厚切片として分解容器に集めたものを酸分解して通常のICP-MS分析を行った。凍結臓器をそのまま包埋できる肝臓について同様の作業を行い、コンパウンド注入の影響を検討した。吸入曝露動物では肝臓中の希土類濃度が非常に低く検出不可能と推定されるため、可溶性希土類を静脈内投与したマウス肝臓を用いた。 凍結切片試料のバルク濃度測定結果は、肝臓についてはコンパウンド未処理の臓器濃度とほぼ対応した値、肺についてはコンパウンドを注入した分だけ希釈されたと推定される数値が得られた。現在、LA-ICPMSの測定を行っており、得られた信号強度から切片中濃度を計算してバルク濃度との対応を検討し、本測定法の定量性を評価する。
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Research Products
(3 results)