2016 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between adolescent irritable bowel syndrome and trauma-influence of the Grate East Japan Earthquake
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24590779
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 由香 東北大学, 大学病院, 助教 (00343046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 知隆 東北大学, 大学病院, 助教 (40360870)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 思春期 / 過敏性腸症候群 / 東日本大震災 / トラウマ / ストレス / 生活の質 / 自己効力感 / 失感情症 |
Outline of Annual Research Achievements |
過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome: IBS)は便通異常と腹痛・腹部不快感が慢性・再発性に持続する症候群である。身体症状のみならず、抑うつや不安など気分の変化を伴うことや生活の質(Quality of Life: QOL)を低下させることが知られている。また、IBSは典型的なストレス関連疾患であり、代表的な思春期心身症のひとつである。成人IBSでは幼少期の虐待などのトラウマが発症リスクの一つであると報告されている一方で、思春期IBSの疫学的特徴や病態に関する報告は少なく、発症に関連する因子についても不明な点が多い。 本調査では、宮城県内で疫学調査を施行し、平成16年に施行した同様の調査結果と比較して思春期のIBS有症状者率の変化を把握する。東日本大震災での被害状況との関連を調査することにより、トラウマ的体験がIBSの発症率を増加させ、その影響は数年後までにも及ぶという仮説を検証する。 《研究実績》a. 宮城県内の中学生に対する疫学調査:中学3年生を対象とした疫学調査を計画し、県教育委員会や養護教諭会等に再三調査協力依頼を行ったが、教育現場では未だ混乱した状況が続いており、前回調査と同様の方法での調査協力は得られなかった。そこで規模を縮小あるいは調査方法の変更も検討したが、教育現場の混乱・疲弊の一因に各方面からの調査対応があったことなどから新規調査は一律受け付けない方針となり、最終的に調査は断念せざるを得なかった。 b. 情報収集:アメリカ消化器病学会に参加し、海外のIBSに関する疫学的動向について情報を収集すると共に、疫学の専門家と調査方法や既存のデータの解析方法などをディスカッションした。
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Research Products
(1 results)