2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24590788
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
佐藤 美理 山梨大学, 総合研究部, 助教 (10535602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝太 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (90402081)
山縣 然太朗 山梨大学, 総合研究部, 教授 (10210337)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 思春期 / 抑うつ / 起立性調節障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度においても、甲州市母子保健長期縦断調査の一環として、甲州市内すべての小中学校において、小学校4年生から中学3年生約2000人を対象として、「児童生徒の心の健康と生活習慣に関する調査」(以下、思春期調査)を行った。例年通りに、調査内容は、生活習慣、心の健康(バールソン抑うつ評価尺度、起立性調節障害診断基準問診項目)であり、児童生徒健康診断表から、身長・体重等の身体データ抽出も行った。また、近年トピックとなっている、インターネット依存についての調査をするために、ヤングのインターネット依存度テスト20項目も思春期調査票に加えて調査を実施した。思春期調査の実施が7年目となり、まだ十分とは言えないが、縦断データセットが蓄積されたので、本年度は、2つのテーマの解析を行った。まず、小学6年生から4年間の縦断データセットを3学年分用いて、ベースラインのボディイメージが、その後の抑うつスコアの変化にどう影響しているかを検討した。この結果、思春期の早期に体型に対する不満を持っていると、その後の抑うつスコア増加の独立した危険因子となることが明らかとなった。また、中学1年から3年間の縦断データセットを5学年分作成し、起立性調節障害と抑うつの因果関係を検討した。この結果、男女ともに、起立性調節障害は、後の抑うつ発症のリスクとはなっていなかった。女子のみにおいて、抑うつ症状を持っていることは、後の起立性調節障害発症のリスクとなっていることが明らかとなった。今後は、これらの関連に、インターネット依存の結果も用いて、検討を行っていく。
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