Research Abstract |
本年度は、久山町の2002年度の生活習慣病健診受診者をベースラインとした前向き研究のデータ整備と理化学研究にて各遺伝子のSNPの測定を行った。2002年の集団は、40歳以上住民の77.6%にあたる3,328名の受診者を得て、その96%にあたる3,196名から遺伝子解析のためのインフォームド・コンセントを取得した。この集団を前向きに2003年~2009年の合計7年間追跡し、各年度でインスリン分泌量についてHOMAβを用いて算出した。 一方、遺伝子解析については、同意を得た3,196サンプルの匿名化を行った後に、理化学研究所に検体を送付した。解析が終了した遺伝子は、PNOTCH2, ADAM30, PKN2, G6PC2-ABCB11, SYN2-PPARG, PPARG, IGF2BP2, ADAMTS9, UBE2E2, FLJ39370, CDKAL1, VEGFA, JAZF1, SLC30A8, CDKN2A/2B, CDC123-CAMK1D, IDE/KIF11/HHEX, TCF7L2, EXT2/ALX4, MTNR1B, KCNQ1, KCNJ11, LOC387761, TSPAN8-LGR5, C2CD4A-C2CD4B, FTOにのぼった。 今後の予定は、ヒトゲノム・遺伝子解析に関する倫理指針に準拠したセキュリティで保護された久山町内にある既設の遺伝子サーバーで、疫学データとSNPデータをリンクさせインスリン分泌に関連する遺伝子同定を行う予定である。
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