2014 Fiscal Year Research-status Report
親子相互作用査定尺度JNCATSに基づく次世代センシティブ支援ネットワークの構築
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24590814
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Research Institution | Nihonbashi Gakkan University |
Principal Investigator |
寺本 妙子 日本橋学館大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20422488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 たい子 東京医科歯科大学, その他の研究科, 教授 (10156713)
岡光 基子 東京医科歯科大学, その他の研究科, 助教 (20285448)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 次世代育成力 / 親準備性 / 養護性 / 親子の関係性 / 時間的展望 / 中高年世代 / 世代性 / JNCAST |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は,早期の親子の関係性のアセスメント尺度であるJNCATS(Japanese Nursing Child Assessment Teaching Scale)とその主要概念について,専門領域の枠や専門性の有無を超えて広く普及させ,健全な親子の関係性の育成を社会で広く支える体制の基盤づくりに資することを目的とする。本課題は,JNCATSに関する教材開発(研究1)と教育・啓蒙サービスの提供手段の整備(研究2)から成る。後者は,子育ての現役世代に直接働きかけるものではなく,その前後の世代(これから親になる世代,および,子育てが終了した世代等)へ積極的に働きかける試みである。昨年度に引き続き,本年度は研究2を中心に取り組んだ。その研究成果は以下のとおりである。 ①JNCATSの主要概念(Barnard Model,Teaching Loop,BabyCues)および関連教材(Promoting First Relationships)を活用した親準備性促進のための心理教育プログラム(親準備世代である大学生を対象)を引き続き実施し,結果の一部を論文発表した。 ②親準備世代である大学生を対象に収集した調査データ(属性,次世代育成意識,親との関係性,時間的展望)を整備し,発表した(学会発表,論文発表)。 ③地域子育て支援に参加する中高年者を対象に実施した面接調査の結果を整備し,論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題は,JNCATSに関する教材開発(研究1)と,教育・啓蒙サービスの提供手段の整備(研究2)から構成される。当初の計画に幾らかの軌道修正が生じたが,本年度は昨年度に引き続き,研究2に取り組んだ。 まず,親準備世代である大学生を対象とした親準備性促進のための心理教育プログラムの実施と評価に関する論文を発表した。また,昨年度と異なる対象者に実施し,データを追加収集した(整備・分析は来年度取り組む予定である)。 更に,教育・啓蒙の対象者である親準備世代や子育て終了世代(地域在住の中高年者)の心理的特性を明らかにするために実施した調査データの整備・分析,及び成果発表に至った。具体的には,親準備世代である大学生を対象とした次世代育成意識とその関連要因(性別,家族要因,時間的展望)に関する質問紙調査(量的研究)についての学会発表や論文発表,ならびに,子育て終了世代(地域在住の中高年者)を対象とした次世代育成意識等に関する面接調査(質的研究)についての論文発表である。この面接調査に関しては,追加実施も実現した(データの整備・分析は来年度の課題とする)。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の実施期間(補助事業期間)は平成26年度までであったが,収集したデータの一部の整備・分析が終了しておらず,次年度も引き続き取り組む必要性が生じた(補助事業期間延長の承認済み)。最終年度となる平成27年度の推進方策は以下のとおりである。 ①親準備性促進のための心理教育プログラムの実施と効果測定:これまでのプログラムについて対象者を変えて実施し(データ収集を継続し),成果発表(学会発表,及び論文発表)を試みる。 ②親準備世代(大学生)を対象とした次世代育成意識と時間的展望等に関する質問紙調査:これまで収集したデータの分析を更に進め,学会や学術雑誌等で発表する。 ③子育て終了世代(地域在住の中高年者)を対象とした次世代育成に関する意識等に関する面接調査:これまで収集した面接データの整備・分析を進め,学会や学術雑誌等で発表する。
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Causes of Carryover |
本研究の進捗状況は概ね良好であり,必要な調査・データ収集が順調に進められた。しかし,収集したデータの一部に関して,整備・分析が終了しておらず,来年度も引き続き継続して取り組む必要性が生じた(補助事業期間延長の承認済み)。追加のデータ収集も実施し,本研究の完成度をより高いものにする努力も続ける予定である。このような状況下において,データ整備・分析,及び学会発表,論文執筆に要する費用等の未使用が発生した次第である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
未使用額の使途に関しては,以下に示すとおりである。①取集したデータの整備・分析に要する費用(入力作業に要する人件費,データ保存用ケースや記録メディア等の消耗品費等),②研究成果の発表に関する費用(学会参加費,学会発表用ポスターの作成費,英文校正費,学術論文投稿・掲載費等),③その他(プリンタ・トナー,印刷用紙,文具等の消耗品費等)
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Research Products
(6 results)