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2012 Fiscal Year Research-status Report

高齢期うつ病の1次・2次予防に向けたエピジェネティクスによるBDNFの疫学的研究

Research Project

Project/Area Number 24590820
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionToho University

Principal Investigator

井原 一成  東邦大学, 医学部, 講師 (10266083)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森信 繁  広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 特任教授 (30191042)
吉田 英世  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 自立促進と介護予防チーム, 研究副部長 (00242735)
大渕 修一  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 福祉と生活ケア研究チーム, 研究副部長 (50265740)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords大うつ病性障害 / 小うつ病性障害 / エピジェネティクス / BDNF / DNAメチル化障害 / 疫学 / SCID
Research Abstract

本研究は、平成24年度に健康調査を行うことで得られるデータと、平成23年度に実施済みの健康調査のデータとを用いて断面調査のデザインで分析を行う疫学的研究である。
平成24年度の調査では、研究分担者の吉田らが実施する疫学調査に併せて高齢者約570人について、うつ尺度と認知機能検査を用いてスクリーニングを行い、その陽性者および対照となる陰性者とに後日行う専門医による面接への受診を勧奨した。専門医面接の参加者は193人で、医師によるStructured Clinical Interview for DSM-IVのモジュールAとモジュールJと臨床的に意味のある重症度のうつ病を同定するためにGRID-HAMDも実施し、7点以上の者に最終的な診断を与えた。これにより、未治療で臨床的に意義のあるうつ病約50人を同定するとともに対照群候補者77人を得た。これらの者の血液を吉田は凍結保管し、一部を広島大学に提供した。
平成23年度に実施済みの健康調査時の血液については、共同研究者の大渕を経て広島大学の森信に提供されBDNFプロモーターのDNAメチル化障害の分析が開始された。また分析終了分のデータが井原に提供され診断データなどとの連結後統計学的分析が始まった。
なお平成24年度には平成23年度実施済みの健康調査参加者の追跡調査が共同研究者の大渕を中心に行われ、これに合わせて平成23年度にうつ病であった者の再調査と対照となる健常者把握のための調査とを付加的に実施した。これにより、森信の提供した血液のうち大うつ病性障害と診断されていた者のうち3人が平成23年度時点で治療中または他疾患であることが確認され分析対象から除外されることになった。また新たな対照群として健常者21人とそのリクルート過程で見つかった小うつ病性障害の者1名から研究協力の同意を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していた平成24年度における疫学調査を完了し、予想を上回る医師面接調査参加者を得て50人に及ぶうつ病の新しいサンプルを得た。また、平成23年度分の血液の分析も予定どおり広島大学で開始し、32人分のDNAメチル化障害についての統計学的分析も着手出来た。また、付加的な面接調査も行いデータの精度の向上も達成できた。
しかし、残念ながら、平成23年度分の血液のうち16人分については、PCRによる増幅不良のためCpG1から22までが欠損値となり平成25年度に再測定を行うことになった。また平成24年度に得た血液分析は未着手である。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度までに得た血液サンプルのBDNFプロモーターのDNAメチル化障害の分析を進め、その結果を診断情報と連結し統計学的分析を加えることで、高齢者のうつ病におけるメチル化障害のバイオマーカーとしての意義の検討を行い、その成果を国際学会などで発表したいと考えている。
なお、24年度に得た50人のうつ病サンプルの中で大うつ病性障害の者が9人にとどまり23年度分と合わせても大うつ病性障害のサンプル数が統計学的分析を行うには不足気味である。また、うつ病でないことを確認した対照群の候補者100人弱を得ているが、これらの者の平均年齢がうつ病の者のそれに比べ1-2歳高かった。年齢の比較的若い対照群が必要な状況である。大うつ病性障害の追加サンプルと対照群を得るための追加調査が求められる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

大うつ病性障害のサンプルの追加と若年の対照群を得るための追加調査を行い新たなスクリーニングと医師面接を行う予定であり、次年度の研究費の一部は、この調査で雇用する調査員の謝金に充てる。また広島大学に血液サンプルの分析に用いる検査試料の購入などにも研究費を割り当てる予定である。さらにまた、前年度までに集まった疫学調査と医師面接調査と血液分析の結果のデータ整理の人件費にも研究費を用いる予定である。
なお、次年度使用額(B-A)は、主に分担研究者の大渕が次年度の追加調査の実施を見込んで今年度の使用を控えたことにより生じたものである。よって次年度使用額(B-A)は、次年度に行う追加調査のスクリーニングを担当する調査員の人件費の謝金に充てる予定である。

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Published: 2014-07-24  

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