2014 Fiscal Year Annual Research Report
HIV感染者におけるHBV・梅毒トレポネーマの感染歴とHBV遺伝子型の解析
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24590840
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
小島 洋子 大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, 主任研究員 (70291218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 治代 大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, 主任研究員 (20250300)
川畑 拓也 大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, 主任研究員 (80270768)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | HIV / HBV / 梅毒トレポネーマ / HBV遺伝子型 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究計画に従い、大阪府内の性感染症関連診療所に来院したHIV感染に関してリスクが高い行動をとっていると思われる受診者を対象にHIV、HBV、梅毒トレポネーマ(TP)の血清学的診断を行った。HIVとHBVについてはウイルスゲノムを解析し、分子疫学的解析を行った。平成26年のHIV疫学調査での検体293例のうち、HIV陽性例は16例(5.5%)であった。HIV陽性例のうち3例はHIVの感染初期例であった。また解析できた14例のHIVサブタイプはB:13例(92.9%)、C:1例(7.1%)であった。HIV陽性検体のうち、検査ができた16例におけるHBVのHBs抗原陽性例はなかった。また、HBs抗原は陰性であったが、HBc抗体あるいはHBs抗体のどちらか一方でも陽性の検体8例について、SおよびC抗原遺伝子におけるHBV-DNAの検出を試みたが、検出されなかった。また、HIV陽性例では50%はHBVに、31.3%はTPに感染歴があることが明らかとなった。HIV陰性対照群20検体におけるHBs抗原陽性例は認められず、HBVとTPの感染歴は共に35%であった。またHIV陽性例とHIV陰性対照群についてHCV 抗体、HTLV-1抗体の有無を調べたが、全例陰性であった。 今年度、新たに性感染症関連診療所を開拓し、臨床症状や問診により、医師が検査を必要と判断した人にHIV検査を勧めてもらい、採血を依頼した。今回は2箇所の医療機関に対して、2ヶ月間の調査期間を設けたが、依頼件数も8件と伸びず、HIV抗原(遺伝子)抗体検査はすべて陰性であった。また、HBVの抗原抗体、梅毒TP抗体もすべて陰性であった。 これまでの研究によりみつかったcore領域でGであった4例のうち、全塩基配列の解析ができた3例はリコンビナントAe/G HBVであることがわかり、学術雑誌に掲載がきまった。
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Research Products
(4 results)