2014 Fiscal Year Annual Research Report
人工核酸LNAを用いた高感度な挿入欠失多型解析法の確立と個人識別への応用
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24590847
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
浅利 優 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40360979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 友博 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00439035) [Withdrawn]
岡 久美子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (60571891) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 個人識別 / 挿入欠失多型 / 人工核酸LNA / ユニバーサルプライマー |
Outline of Annual Research Achievements |
常染色体上の挿入欠失多型の37座位の識別力について、non-CODIS STRの25座位と比較することで検討した。一般にCODIS STRよりも識別力に劣るとされるnon-CODIS STRの同値確率は0.089-0.337であった。これは37座位の挿入欠失多型(0.347-0.507)のいずれもよりも低い値であり、個々の挿入欠失多型はSTRよりもはるかに識別力が低いことが示された。次に10座位の挿入欠失多型を対象とした同時増幅において反応時間の短縮を試み、94℃で20秒、62℃で20秒、72℃で20秒を1サイクルとした30サイクルで十分な蛍光強度のシグナルが検出可能であった。 さらに蛍光標識プライマー内のLNAの影響を明らかにするために、蛍光標識ユニバーサルプライマーの濃度を0.1、0.2、0.5または1μM、LNAを3塩基含む配列と、LNAを含まない配列での蛍光標識効率を比較した。なお、フォワード(リバース)プライマーの濃度は0.1μMとした。蛍光標識ユニバーサルプライマーの濃度が0.1μMにおいて、LNAの効果が最も大きく、LNAを含まない配列に対して2.0-3.1倍(平均2.6倍)の蛍光強度であった。それに対して1μMではLNAの効果が最も小さく、1.1-2.3倍(平均1.7倍)であった。また、10座位間の蛍光強度バランスは0.2-2.0の範囲にあり、蛍光標識プライマー濃度の影響は、極めて少ないものであった。LNAを含む蛍光標識プライマーは低濃度領域で効率的な蛍光標識に有用であることが示された。さらに、蛍光標識ユニバーサルプライマーとフォワード(リバース)プライマーとの濃度差が大きくなることで、LNAの効果が減弱することが示唆された。
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[Presentation] Fast PCR-based genotyping of 25 autosomal short tandem repeats and amelogenin using fluorescent universal primers2014
Author(s)
M. Asari, K. Oka, C. Hoshina, S. Isozaki, K. Okuda, D. Yajima, C. Maseda, T. Omura, K. Matsubara, H. Shiono, K. Shimizu.
Organizer
9th International Symposium on Advances in Legal Medicine (ISALM)
Place of Presentation
Fukuoka
Year and Date
2014-06-18
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