2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24590861
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吾郷 一利 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (20102056)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 法医病理 / 溺死 / プランクトン検査 / 珪藻検査 / 壊機法 / 画像解析 / 自動化 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに画像連結ソフトウエア(e-Tiling)によりプレパラート標本の連結画像を作成し,連結画像から画像計測・統計ソフトウエア(WinROOF)によりプランクトン検索を行うプランクトン自動検索システムを構築した.その導入の効果,問題点,改善点を明らかにしている.今年度はさらに実用化が可能なレベルまでのチューンアップを行った. 1.e-Tilingについて:広範囲の連結画像が得られる反面,取り込みに時間が掛かり,併せてファイル容量が制限範囲の350MBを越え解像度の低下を伴うファイルの圧縮が必要になることを指摘した.取り込み範囲を狭めるためには,プレパラートへの試料の塗布範囲をできるだけ小さくすることが必要となる.そこで,ホットプレート上で加温(200℃前後)したカバーグラス(16×16mm)にサンプルのエタノール懸濁液を滴下することで塗布範囲を狭くすることが可能であった.従来の方法では1時間以上の取り込み時間(対物×20)を要したが,新たな方法では45分程度まで短縮されることが示された.封入剤はソフトマウントなどのバルサム系のものではコントラストが低く,画像計測・統計ソフトウエアによる解析が困難であることから,マウントメディアなどの屈折率の高い封入剤が必須であることが示された. 2.WinROOFについて:このソフトウエアの画像計測が2つのしきい値による2値処理に基づくものであることから,詳細な条件設定を行い,目的のプランクトンを抽出していく操作となる.そこで,プランクトンを形状から,円形,舟形,方形に分け,それぞれの詳細な条件設定を試みた.比較的正確に検出されることもあればあまり検出されないこともあり,結果にばらつきがみられた.クロージング,穴埋め,オープニングなどの処理を加えてみたが,改善はみられるものの実用レベルには至らなかった.ただ,検索は瞬時に終了することから,スクリーニングとしての利用価値は高いと考えられる.
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Research Products
(3 results)