2013 Fiscal Year Research-status Report
核内受容体を介した加齢性サルコペニア抑制機構の解明と治療戦略への応用
Project/Area Number |
24590876
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 純人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20323579)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 秀隆 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20431869)
|
Keywords | 老化 |
Research Abstract |
加齢性筋減少症(サルコペニア)に対する核内受容体のリガンドや分枝鎖アミノ酸をはじめとする栄養介入、運動介入等を介した疾患予防・抑制機構を明らかにすることを目的として、マウス実験系を用いて骨格筋におけるビタミンD(ビタミンD受容体アゴニスト)による骨格筋での抗炎症・老化作用、アポトーシス抑制作用、筋分化誘導作用について引き続き遺伝子レベルで解析した。また疾患・老化モデルマウス(後肢懸垂マウス、SAMP8マウス)等を用いて、ビタミンDやアミノ酸代謝物を投与した際の骨格筋レベルでの抗炎症作用、アポトーシス抑制作用に関する解析を継続して行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高齢マウスや疾患モデルマウス等を用いた解析により、筋骨格系の加齢変化について昨年度に続き解析を継続し、ビタミンD、栄養、運動等による骨格筋での抗炎症作用、アポトーシス抑制作用について遺伝子・組織レベル等で解析が進められたと考えられる。こうした点から本研究の研究目的、計画は概ね順調に推移していると考えられる。今後も継続して、高齢マウス、後肢懸垂マウス、SAMP8マウスなどの疾患・老化モデルマウスをさらに活用する等して、ビタミンDやHMBによる骨格筋量や筋繊維に対する影響や抗炎症作用、アポトーシス抑制作用など、さらなる解析、確認を進めて行く予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
疾患・老化モデルマウスを用いて、慢性炎症の解析およびビタミンD受容体をはじめとする核内受容体トランスリプレッションを介した抗炎症、サルコペニア抑制機構の解明を引き続き実施する予定である。骨格筋重量、筋断面積、骨格筋繊維組成、サイトカイン・老化・アポトーシス・筋分化関連遺伝子、血中サイトカイン濃度についてELISA、免疫染色、real-time PCR、Western blot、SA-β-gal染色等を用いて解析し、各モデルマウスにおける骨格筋量、筋繊維組成と炎症・細胞老化レベルとの関連性をより一層解析する予定である。あわせて、in vivoにおける核内受容体トランスリプレッションの存在、リガンド特異的作用について解析を進め予防治療戦略の構築を目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度内に使い切っているはずである 年度内に使い切っているはずである
|