2014 Fiscal Year Annual Research Report
活性型血小板を介した糖尿病性細小血管症の進展抑制効果を有する生薬の探索
Project/Area Number |
24590880
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
柴原 直利 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 教授 (10272907)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病性細小血管症 / 血小板マイクロパーティクル / nitrate oxide synthase / 生薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
症・網膜症・神経障害などの一因である動脈硬化の進展に伴う細小血管症の進展を抑制する治療法の開発が求められている。前年までに、牛膝・丹参・紅花エキスが糖尿病で増加したマイクロパーティクル(PDMP)を有意に低下させることを明らかとなったころから、本年はendothelial nitrate oxide synthase (eNOS)・inducible nitrate oxide synthase (iNOS)に対する牛膝・丹参・紅花エキスの効果を基礎的に検討した。 牛膝・丹参・紅花の各生薬エキス末は定法に従い、各生薬100gに対し500mlの蒸留水からエキスを抽出、凍結乾燥させて作製した。7週齢のWistar/ST雄性ラットにStreptozotocin (STZ、60mg/kg)を腹腔内単回投与して糖尿病を誘発した後、無作為に6群(Sham群、Control群、牛膝・丹参・紅花の生薬エキス群、Sarpogrelate群)に分類し、薬剤あるいは水道水を連日7日間胃内に強制投与した。薬剤投与後にペントバルビタール麻酔下に大動脈を採取し、eNOS及びiNOSのモノクローナル抗体を用いてウェスタンブロット解析を行った。 ウェスタンブロット解析による検討では、糖尿病群はSham群に比較してeNOS及びiNOSがともに増加した。一方、糖尿病誘発により増加したeNOS及びiNOSは、牛膝・丹参・紅花のすべての生薬エキス、及びSarpogrelate投与による有意な変化を認めなかった。
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