2013 Fiscal Year Research-status Report
シトリン欠損症における糖質摂取忌避と食欲低下の機構
Project/Area Number |
24590892
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
牛飼 美晴 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70232816)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 武頼 熊本大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10056070)
浅川 明弘 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10452947)
|
Keywords | 行動学 / 栄養学 |
Research Abstract |
シトリン欠損症の特異な食癖(糖質を避け、タンパク質・脂質に富む食事を好む)が生じる原因は、高糖質食投与・高糖質輸液などで高アンモニア血症を起こすことと関連があると考えられる。しかし、シトリン欠損症では糖質摂取に対する食欲が抑制される分子機構は未だ解明されていない。そこで、本研究では、疾患モデルマウスを用いた行動解析を行い、食行動を中心に脳内メカニズムを解明し、一部明らかにされつつある食欲抑制を改善する栄養素などの作用機構を解析し、シトリン欠損症の発症予防・QOL改善に資することを目的とする。解析には4種類(wild-type・citrin-KO・mGPDH-KO・citrin/mGPD-KO)のマウスを用い比較する。食餌としては、通常の飼育管理に用いている固形食(CE-2)と食餌組成の違う餌として糖質含量が高くタンパク質含量の低い固形食(AIN-93M)を用いる。 1.行動解析:自発活動性(home-cage activity test)は、測定条件を検討し解析中である。 2.食行動解析: CE-2①摂食時における摂食量・飲水量・体重変化・摂食パターン(日内変動)を測定した。②摂食時・絶食時の血中の食欲関連ホルモン(Insulin・Leptin・Corticosterone)を測定した。AIN-93M①摂食量・飲水量・体重変化を測定した。②摂食時の血中の食欲関連ホルモン(Insulin・Leptin・Corticosterone)を測定中である。 3.食欲調節機構解析:CE-2摂食時における視床下部での食欲調節ペプチドの遺伝子発現(RT-PCR法)を解析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4種類のマウスにおける食行動解析は、食餌の組成を変え比較検討中である。 マウスの供給数を考慮し、行動解析の方法を検討中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に引き続き行動解析・食欲調節機構解析を行う。 行動解析:自発行動量や不安等の情動、認知・学習に及ぼす影響を解析する。 食欲調節機構解析:食餌組成を以下のように変えたときの摂食量・飲水量・体重変化を測定する。用いる食餌を①高糖質食② 高たんぱく食③すでに摂食量増加を起すことを認めているアミノ酸(Alanine、Glutamate)、MCT (medium-chain triglyceride)をAIN-93Mに加えた食餌に変え変化を検討する。
|
Research Products
(1 results)